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トラック野郎 突撃一番星のblacknessfallのレビュー・感想・評価

トラック野郎 突撃一番星(1978年製作の映画)
3.3
シリーズ7作目🚚🚚🚚🚚🚚🚚🚚💨
オープニングでUFOが飛来する🛸そして桃次郎のトラックも夜空を游泳🚚
SFブームだったのか?まあ、流行りはなりふり構わず頂く東映なんでそういうことだよね笑

で、今度はあからまに未知との遭遇のパロディが笑 その流れでマンドナ原田美枝子にまさに遭遇してトキメキのキラキラ✨を出す桃次郎。
原田美枝子に対する第一声が「宇宙からの使者ですね♥」
シリーズ史上最も捻りは効いてるけど何の意味もないオープニングにビビる笑
片平なぎさが幽霊になって現れた"度胸一番星"はちゃんと伏線になってたけど、この宇宙人原田美枝子はただの出オチだから笑

SFブームにハマった桃次郎は謎の交信器でUFOにコンタクトを取ろうとしてる笑
でも、これも以後パッタリ出てこなくなる、まったく話に関係ないから笑

7作目ってことで様式から遠ざかろうとする意図を感じた。
その証拠に様式中の様式であるライバル・ドライバーが今回は出てこない。

エピソードの羅列で尺を稼ぐスタイルなので、ライバルドライバーの不在を埋めるために桶川玉三郎というひょんなことから、桃次郎の舎弟になる男のエピソードを盛り込む。
玉三郎は口ばかり達者の大飯ぐらいの役立たずというダメな三下を絵に描いたようなやつ。
当時、人気絶頂のせんだみつおが演じてる。「ナハ!ナハ!」とか言ってるし、まんま、せんだみつおって感じ笑
玉三郎が父親に東京で運送会社の社長に出世したと嘘をつき、父親が会社を訪ねてくることになってしまう。
玉三郎は自業自得でいいけど、父親があまりにかわいそうだと、桃次郎の呼び掛けでトラック野郎仲間が社員のふりしてあげることに。
このエピソードにけっこうな尺を使う。
なかなかおもしろくできてた。調子に乗った玉三郎がガンガン横暴になっていき桃次郎がキレそうなる展開があり、定番だけど楽しい笑

準主役のヤモメのジョナサンは作品ごとに真面目だったり、女に走ったりと回によって違うんだけど、今作は両方。
仕事が取れないからトラック野郎の掟に背いて自分だけ安い料金で仕事を取ってしまう。
これでトラック野郎仲間から総スカンをくらい、文太さんとも決裂、トラック野郎界から追放される。
仲間だ掟だと言うけど、俺には10人の家族がいる、誰が生活を保証してくれるんだ、と悲痛な叫びをあげるジョナサン。
この辺、初期の頃に色濃くあったトラック野郎の労働環境の悪さをフックする演出が戻った観がある。
これだけなら、真面目バーションなんだけど、この後ジョナサン、ストリッパーの女性と出会い彼女に惚れて、トラックも家庭も捨てて彼女のマネージャーになってしまう!
仲間を裏切ってダンピングまでして家族のために仕事取ったのに何でそうなるんだよ😂

いつもより脇の人達のエピソードに時間を割いたせいか桃次郎の恋は意外とあっさりしてる。
イルカの調教師をしてる原田美枝子にいいとこ見せようとして泳げないのにイルカと一緒にプールに入り溺れそうになったり、原田美枝子が年上のじじいと結婚のため実家に帰ったと聞いて押しかけてみたら、結婚するのは原田美枝子の母親ってオチ。
オープニングの宇宙ギャグで使い果たしたのか、恋愛パートのギャグはライトで平凡、、笑

段々型通りのトラック野郎になっていくんだけど尻すぼみな感じで、こりゃハズレかなと思った。
けど、最後の爆走🚚パートに凄い見せ場が!
詳細は省くけどある病院の院長役の金子信雄を桃次郎が派手にぶん殴る。
これが何で見せ場かって言うと"仁義なき戦い"で広能である文太さんは宿敵の山守である金子信雄に一矢も報いることができずに終わったから、桃次郎が院長をガンガン殴ってるのが美濃が山守に復讐してるように見えたからなんだよ笑

あと原田美枝子の上司で桃次郎に片思いする樹木希林さんもよかった。
お婆ちゃん系の役のイメージが強いので恋する女性の役で単純にインパクトがあった。
コメディリリーフとしていい演技するんだよね、やっぱり天才なんだと思った。
これだけ器用で多才だからユーヤさんみたいな無軌道なナイスガイと長年連れ添えたのかも?とか思ったね笑
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