みおこし

陽気な街のみおこしのレビュー・感想・評価

陽気な街(1937年製作の映画)
3.3
フレッド・アステア主演の『トップ・ハット』はじめ、当時次から次へと傑作ミュージカルを手がけてきた音楽家アーヴィング・バーリンを起用した、これまたレトロなミュージカル作品。

ブロードウェイで封切られたミュージカル『陽気な街』の中で、大富豪のキャラウェイ家を風刺した内容が話題となってしまい、当家の娘ミミは憤慨して主演で脚本家のブレイクに意見を申し立てるが相手にされない。それを受けてミミの父親はブレイクを訴えることにするが...。

いかにも戦前のハリウッド黄金時代らしい、カジュアルに楽しめる古典ミュージカル。ミュージカルシーンとしての圧巻さよりは、コメディ要素が強いパフォーマンスが多いなと...!特にコミカルなダンスが有名なリッツ・ブラザースが登場する冒頭のシーンが印象的でした。冒頭この方々があまりに似ていて、兄弟だというのも知らなかったので「わあ、合成して撮ってるのかな、当時の技術すごいな〜」なんて思っていたおバカな私(笑)。
主演のディック・パウエルは当時人気のミュージカル・スターだったそうですが、彼のパフォーマンスは今まで観たことがなかったので本作で初めて鑑賞。イケメンといわけでもないし、ダンスもすごくテクニカル!というわけでもないのですが、あの大きな口を開けて笑うユーモアたっぷりのパフォーマンスがとっても可愛かったです(笑)。どこかアル・ジョルスンを彷彿とさせる演技!!

とはいえ、ドタバタ要素が強すぎてちょっとついていけなかったのと、恋愛の三角関係の様子も急展開が多く、この時代の他のミュージカルと比べると全体的に印象薄め...。
でも、ヒロインのマデリーン・キャロルもアリス・フェイもとっても綺麗で、着ている衣装がいかにも30年代なモダンな雰囲気が眼福でした!
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