いろどり

白蛇伝のいろどりのレビュー・感想・評価

白蛇伝(1958年製作の映画)
4.0
日本初のカラー長編アニメ。東映映画。
完成度高くてびっくり。絵も美しく、とても面白かった。
日本初のカラー長編なのに中国の伝説を取り上げるというのは面白い。
中国の土着の祭りの様子など雰囲気も良く綺麗で見ていて楽しくなる。

もう和尚さんそんなにいじめないであげて!と言いたくなるほど、愛し合っている二人を邪魔してくる。パイニャンは蛇の化身だけど、他の人に悪さをしているわけではなく、ただシュウセンのそばにいたいだけなのになんでそこまで追い詰めるの。

主人公シュウセンに動物のパンダたちがお供するディズニー要素は、「安寿と厨子王丸」でも引き継いでいる。この動物たちの珍騒動が話の横道で盛り上がりを見せて作品の魅力の1つになっていた。パンダたち可愛い。

途中、パンダたちが町のチンピラ動物たちに絡まれるところは、どうみてもチンピラ動物たちは悪そうな顔をしていて強そうなのに、パンダが無双して子分にしてしまって笑った。

パイニャンは蛇になった姿を見られたくなくて来ないでと言っているのに、シュウセンはそれでも一目見たくて会いに行くところは、古事記のイザナギノミコトを思い出す。体が腐った姿をイザナミノミコトは見られたくなかったのに、男というのは女ごころがわからないものだと思ってしまった。

宮崎駿はこれを見てアニメーターを志したという。感慨深い。
中国の4大民間説話の1つである白蛇伝、美しく見やすくとても良いアニメだった。
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