ーcoyolyー

孫文の義士団のーcoyolyーのレビュー・感想・評価

孫文の義士団(2009年製作の映画)
3.7
ドニー・イェンが孫文を守ってる。昨今のドニー・イェンの言動知ってると何も言えねぇ……と思ってたんですが。この映画、ドニー・イェンだけじゃなくファン・ビンビンも出てくるぞ?何だこれ?偶然の一致じゃなくね???と観ながらずっと考えていてはたと気付いた。ああ、ドニー・イェンの昨今の発言って本人の意思と真逆のことを中共に言わされてるのかと。この人を香港の英雄ではなく英雄とは真逆の卑劣で姑息な裏切者としたいのかと。こんな映画に出て孫文のボディーガードを演じるアメリカ育ちの人がああいう言動って違和感しかなかったんだけど、一番違和感があるのは本人だ。何かとてつもない弱味を握られて死ぬことすらできずああ振る舞うしかないんだ。名誉の戦死ではなく生き恥を晒すことを強要されている。ファン・ビンビンの脱税騒ぎもよくわからない話でよくわからないまま手打ちになって何故かハリウッドに放流されていたけどあれも同じことだ。この映画に出たことで中共指導部が激怒して主演とヒロインを中共のエージェントに仕立て上げて徹底的に貶めようとしている、そういうことだ。香港映画界どころか香港全体に過度の介入というか侵略を始めたのももしかしてこの映画がきっかけ?ドニー・イェン、ファン・ビンビン、そして香港映画界の現状を鑑みるに奇妙な符牒が合ってしまって今少々鳥肌が立っています。

私は中国国内のパワーバランスに詳しくないので文脈追いきれてないからこの映画の何がそこまで中共指導部を激昂させたのかよくわからないんですけど、中国共産党と孫文の関係性ってどんな感じなんですかね?中国国民党の創設者だけど国父として尊敬される人物は目の上のたんこぶなんですかね?孫文使って革命煽る描き方したのがまずかった?虎の尾を踏んじゃった?

今私すっごくドニー・イェンとファン・ビンビンの弁護したい。すっごくしたい。この人ら何も悪くねえぞって触れ回りたい。私もこういう立場に追いやられがちな人間だから他人事だとは思えなくて悲しくてやるせなくて半べそかきながらだけど誤解を解いて回りたい。
ーcoyolyー

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