camuson

楢山節考のcamusonのレビュー・感想・評価

楢山節考(1958年製作の映画)
4.3
1983年の今村版ではなく木下版です。

大自然の中に書き割りやスクリーンやライティングを持ち込んで
撮影しているのかと思いきや、
後にオールセットと聞いてびっくりしました。

言われなければジオラマとは思えないほどリアルなのですが、
そうと知らされた上で見ると、撮影に都合が良いように計算し尽くされ、
つくり込まれていることに気付きます。
舞台芸術としてはすばらしいし、いいもの見せてもらったとも思うのですが、
姥捨て山伝説を描くのにこの手法が果たして正解だったのかは、
正直よくわからないです。
今村版と比較してみたいところです。


婆さんと息子、脇役たちの演技も総じて悪くないのですが、
婆さんの孫息子の若造を演じてる役者の演技が、
どうもわざとらしく周囲から浮いてるなと思いました。
浅はかで血の気の多い若造役なのでわからんでもないのですが。
後で調べてみたら当時18歳の今の猿翁でした。
ま、歌舞伎とは勝手が違うから・・・若いし。。。
camuson

camuson