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楢山節考のkazu1961のレビュー・感想・評価

楢山節考(1958年製作の映画)
3.6
「楢山節考」
1958/6/1公開 日本作品 2018-216

この時代で、このセットそして色彩間隔。大道具の方達の技術力の高さに目を見張ります。
そして富士フイルム社のカラーネガフィルムが、長編劇映画で初めて使用されたんですよね。オープニングは定式幕に黒子の口上で始まり、幕が開きます。ラストの現代の風景を除いてオール・セットで撮影されています。また、歌舞伎の舞台の早替わりの手法が使われ、長唄や浄瑠璃などの音楽を全編にわたって使い、歌舞伎の様式美を取り入れた作品となり日本の伝統美を上手く表現しています。
また、主演の田中絹代は、歯を折る場面のために自らの前歯を何本か抜いて演技したというんですね。
これらのことから作品の評価は非常に高く、1958年度のキネマ旬報ベストテン第1位になったほか、毎日映画コンクール日本映画大賞などを受賞しました。
日本の古典的・文学的名作!!

中央公論新人賞を受賞した深沢七郎の同名小説の最初の映画化。脚色、監督は木下恵介撮影は楠田浩之が担当した。主演は田中絹代、望月優子、高橋貞二、その他東野英治郎、宮口精二、伊藤雄之助などのベテラン。色彩は富士カラー。公開時の惹句は、「美しくもいたましい親と子の愛のきづな! 万人の心を洗う感動の涙!」である。オール・セットで撮影され、全編を通じて邦楽を流し幕あきに定式幕を使うなど歌舞伎の様式美的な雰囲気の演出となっている。
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