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レイダース/失われたアーク《聖櫃》のよーだ育休中のレビュー・感想・評価

4.0
1936年。名門大学で教鞭を振るう著名な考古学者であり、凄腕のトレージャーハンターでもあるIndiana Jones(Harrison Ford)の許へ陸軍情報部の高官が訪ねて来る。ヘブライ人が十戒を収めた聖なる棺《失われた聖櫃:the Lost Ark》を用いてナチスが世界征服を企んでいるとの極秘電文を傍受したというのだ。世界を救うため、カイロで発掘調査中のナチスに先んじて聖櫃を発見すべく、教授は現地へと飛び立つ。


◆ I hate snakns! I hate them!

原案 George Lucas
音楽 John Williams
監督 Steven Spielberg

何とも豪華な製作陣が集結して完成した冒険活劇の大作。G.Lucasの代表作である『スター・ウォーズ』で一躍ハリウッド・スターの座に躍り出たH.Fordが演じた《鞭と中折帽がトレードマークの考古学者》は間違いなく映画史に残るアイコニックなキャラクターの一人。考古学者(知力)とトレジャーハンター(体力)という二面性が持つギャップ。ユーモラスで魅力的な人柄。「ヘビが苦手」という可愛らしい弱点さえも魅力に感じてしまいます。

明らかに格下のライバルが「下っ端の数にものを言わせて手柄を横取りしてくるキャラクター」としてあてがわれているのも、主人公の魅力を引き立たせる良いスパイスになっていました。

これでもかと壁面に影を大きく投写したり、夕日を逆光にして望遠で捉えたり、シルエットの演出が多用されていたのも印象的です。誇大的ではありますが、だからこそ当時としてはかなり工夫された演出だったのだと思います。『ジュラシック・パーク』でも恐竜の影を壁に写す演出がありましたが、今作がその先駆けなんでしょうか?そう思うと感慨深い・・・。

J.Williamsが手掛けたテーマ曲も言わずと知れた名曲。(本当にこの人は名曲を生み出しすぎだと思う。)この曲を聞くと自然とワクワクしてきます。冒頭でホビット族から矢を射かけられながらも、まんまとヘリで逃げおおせるシーンからテンションは爆上がりでした。


◆ Why does the floor move?

謎解きとアクションの波状攻撃が絶妙な匙加減で織り込まれている今作。南米の密林の奥地に隠された洞窟遺跡を攻略するプロローグも、物語の本筋である《失われた聖櫃》を探し出す段になってからも、静と動を交互に繰り返していて全く飽きさせません。テンポよく謎を解きつつ、次へ次へと展開していく王道であり正道のアクション・アドベンチャー作品に仕上がっています。

人の立ち入らない遺跡にびっしりと蔓延る蛇や毒蜘蛛(背中にでかい蜘蛛が張り付いている画は失神するかと思った・・・)の群れ。壁から吹き付ける毒矢や、通路を塞ぎながらゴロゴロと転がってくる大岩など、遺跡に仕掛けられたトラップの数々。過去に挑戦した同業者たちの無惨な亡骸。程よくグロテスクな表現が所々で使用されているのも良い刺激になっていました。

冒頭で陸軍情報部のお偉いさんが提示した資料通りの結末を迎えましたが、資料に画かれていた挿絵よりも(顔面的な意味で)ドロドロしていました。縛り上げられた主人公とヒロインだけが助かるラストはご都合主義的で理解がおよびませんでしたが、そこはオカルトの領域を持ち出すわけですね。聖遺物の力で大団円を迎えるということですね。意味はわからないですが、画力はものすごかったです。

40年前の作品とは思えないほど色褪せない。いつ観ても、何度観ても、素晴らしい作品でした。今夏の最新作公開が本当に待ち遠しい!


~~~~~~~~~~~~~~°∠

インディ新作公開に向けてちぃちゃんと「ちいよだ」マラソンはじめました!80'sを代表するアドベンチャー作品だけあって非常に見応えがあるエンタメ大作でした!ちいちゃん忙しい中どうもありがとう♬.*゚

TDSはAWFの雰囲気が大好きなのですが、これ見ちゃうとLRDでチキンを食べたくなっちゃうな〜!