shiho

赤い影のshihoのレビュー・感想・評価

赤い影(1973年製作の映画)
4.0
不吉や警告の象徴のように画面に映り込む、赤。

揺らめく水面が写すものは…。

幼い娘を水難事故で亡くした夫婦。
旦那さんは教会修繕の仕事をしており、妻を連れてヴェニスを訪れる。
レストランで出会った怪しげな老姉妹の盲目の妹は霊能者で、「二人の間に死んだ娘が座っているのが見える。娘は今幸せそうに笑っている。しかし旦那さんに危機が迫っていてそれを伝えたがっている。ヴェニスを去らなければ彼が危ない」という警告を受ける。
奥さんは旦那さんに伝えるが、旦那さんは怪しんで取り合わない。死んだ者は戻ってこない、と逆に奥さんの精神状態を心配して姉妹にはもう会わないでほしいと言う。

1973年の作品なので、カラーといえどやはり古さは感じた。とにかく音が悪い。古いホラーやサスペンスでどうしてもそれを感じてしまうものの代表がこの音響だなぁ…バリバリ割れてるし、突然ビヤーン!!ドシャーン!!って感じて鳴るからうるさくてビックリするだけで本来ほしい効果が得られない。何でも新しいものが良い、とは決して思わないけど音の効果だけは新しいものの方が楽しいなぁと思ったり。

世間の評価よりは面白く感じなかったけど、男女の感覚の違いを描いている作品なんですね。
それも「100%その通り!」とは思わなかったし、男女でタイプ区別するのもあれだけど、「そういう傾向にある」って事よね。
なんというか男性の方が強いようで繊細、女性の方が弱いようでたくましいっていうのはよく分かるなと。
弱さを表に出さずに強く冷静であろうとしている男性こそもっと支えてあげなきゃいかんのですよ、って事かな。
女の人って何かあると周りにギャーギャー騒いで知らん間にケロッと解決してる事あるもんね。

奥さんがとても美人でsexy&cuteだったのと旦那さんのスタイルが良くお似合い夫婦でした。

ツッコミどころも多かったけど、後からジワジワ効いてくる不気味さと悲しさ、暗いイメージ。そして終盤の衝撃と後味の悪さ、あのシーンはそういう…ってわかるとゾッとしました。

雰囲気的には「シャイニング」を大人に味付けにしてホラーシーンを少なめにして後味悪〜くした感じかね。
場面の切り替えやカメラワークが現代でも使われている手法が沢山あって面白かった。ちょっとくどいかなとも思ったけど。

その他箇条書き
・ホテルの支配人の意味不な挙動不審さが気になる
・翻訳つかないシーンが気になってストレスが溜まる笑
・人間いざという時のため縄登りくらい出来るようにしておくべきである
・結局原題の意味がピンと来なかった…わかる方いたら教えて下さい。
→フォロワーのせびたんのお陰で私なりの解釈が出来ました!
ので評価も上がりました。
(ご興味ある方はネタバレコメント欄をご覧下さい♪)
3.4→4.0

なるほどこれは、玄人好みの傑作ですね。私にはちと、苦かったけど。 (2018.9.11 )
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