Joker

ブルジョワジーの秘かな愉しみのJokerのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

論理的なストーリーがないのにこんなに面白い映画は初めてかもしれない。

ありえないことが起きても当たり前のようになってたり、肝心なところ、気になるところが分からなかったり(電車の夢、釈放の理由、逮捕の理由)、人が見た夢を映画化したような感じ、どこが現実で夢ではないのか分からない(最初から最後まで夢かもしれない)といった不条理で曖昧、掴めそうで掴めない感じに終始引き寄せられていたと思う。

会話の中身が空っぽ、形式的なブルジョワジーたちの言動もどこか滑稽で観てて面白かった。

やはりこの映画はなぜか観てて面白い、引き付けられる。はっきりとしたストーリーラインはないし、なぜ面白いのか明確な理由が上手く出せず、論理で説明が難しい。掴みようのない面白さがあって、見終わった後もう一度観たくなる。

DVDの解説・インタヴューで述べられた通り、シュールレアリズムの度合いが行き過ぎてなく、かつ物足りなくもなく、絶妙な具合に保っているのが、この作品の上手く言葉に表せない面白さの根底にあると思う。

ただ1度観ただけで語る事は出来ない映画。
何度も繰り返し観ないと、この不条理なシュールレアルな物語は上手く理解し消化すること出来ないと感じた。
ただ1度観て面白いことは間違いない。
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