ブニュエル6本目
毎度、彼の作品はよく分からないんだけど、ブラックユーモアが効いていて比較的難易度低めの作品。
ブルジョワの皆様がドライマティーニの楽しみ方を丁寧に説明してくれるが、一向に満足できる「食事」「セックス」「睡眠」にありつけない。途中から何が現実で夢かすら分からなくなるが、お育ちの良い彼らは結構何も考えずに、不満を言わず手をつなぎながら歩いている。
私はちょっと高等遊民に憧れているし、どうでもいい人の話を聞いてあげられるブルジョワには「え!優しくね!私には無理!」という感想を抱いた。
他の人の考察を読んでいて、「人々を見下している」という意識が、隠されてはいるが根底にあるということが、ブルジョワジーに対する痛烈批判なのかもしれない。
雰囲気として、パゾリーニの「テオレマ」に近いかも。
デルフィーヌセイリグの衣装はパトゥのデザインとの事。