バイク事故で父親を亡くした小六男児ユウタが、スポドリあげた謎の爺さんに命救われ30年前にタイムスリップし、ダムに沈んだはずの村で過ごす夏休み。ボーイミーツガールなジュブナイルファンタジー。線を省略したキャラがロトスコープと見紛うほどぬるぬる動く。このアニメテイストが、約10年前に観た時はちょっと気持ち悪く感じてたが、歳とってこちらの目も肥えたのか、再鑑賞してみてなかなか見ない魅力的な表現だと感じる。郷愁誘う背景も美しく、自然豊かな昭和の田舎の様子が丁寧に描かれてて見事。しだいにこなれてくるが、冒頭ユウタが間を埋めるようにあれ？あれ？言い過ぎ。子役俳優起用してリアルな芝居の感じは悪くないが、キャラの魅力は薄い。間もなく故郷を失う仲間達との別れ、成長してからの再会がなんか「君の名は。」に似た設定と筋。新海誠パクりやがったか？東アニはケチで手堅い仕事しながら時々攻めた表現の劇場作品に取り組むもだいたい興行的に失敗してて気の毒。
