さとみん

座頭市血笑旅のさとみんのネタバレレビュー・内容・結末

座頭市血笑旅(1964年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

座頭市シリーズの8作目。
監督が1作目と同じ三隅研次。

1つ前に観た9作目「関所破り」(制作順は血笑旅が先)は物を斬ったりライバルを登場させたりと派手な演出だったが、今作はストーリーが素晴しい。やはり映画はこうじゃなきゃ。

今までヤクザ者との闘いが多かったが、今回も途中から地元のヤクザは参戦するものの、主な敵は殺し屋集団。ヒロインは今までは堅気が多かったが今回はスリ、とちょっとパターンを変えてきた。

盲集団との絡みや赤ん坊がいるので殺し屋を静かにさせる所の演出など本当に旨い。
スリの女(お香:高千穂ひづる)を赤ん坊から離す所など泣ける。

ラスト、お市は見えなくてもお香がいるのわかっている筈なのに、お香も市が気付いていることわかっているだろうけど、市が目もくれず去っていく所、最高。

今まで観た座頭市シリーズ中でも最高に面白い。他の監督が駄目なわけではないが、三隅研次監督の座頭市シリーズは格別に傑作。
さとみん

さとみん