ゆべし

砂丘のゆべしのレビュー・感想・評価

砂丘(1970年製作の映画)
2.0
「欲望」が60年台中期英国のスウィンギンロンドンを讃えた作品だとしたら、「砂丘」が映す60年代末西海岸のヒッピー文化は荒涼として革命もフラワームーブメントも既に終焉していて、その寂しさを捉えた作品なのかなと思った。シャロン・テート事件が69年なので、「砂丘」公開(70年)とほぼ同じ時期。
学生の政治議論やら砂漠でラブシーンとか今だとベタな「芸術」感がダサく感じるが、ラストの爆破シーンからロイ・オービソンの歌と夕日の映像にカットするエンディングは文句なしに格好良かった。賛否両論分かれる映画と思うが「イージーライダー」の様に表面的なヒッピー文化礼賛よりも、60年代の終焉を描いた映画として評価されて良いと思う。けどアントニオーニ作品の中では下の方。
ゆべし

ゆべし