雨宮はな

50歳の恋愛白書の雨宮はなのレビュー・感想・評価

50歳の恋愛白書(2009年製作の映画)
3.0
何が“恋愛白書”なもんか。
母・年上の同性・年の離れた男性と洗脳と支配の“虐待記録とその結果”レポートだ。

キアヌ・リーヴスが出る恋愛ものってみたことが無いなと思って観てみたけど、キアヌの無駄遣いにもほどがあるって役柄だった。

精神疾患をもった母親のせいで健全な育成を受けられなかった女性が、紆余曲折を経てようやく自立/自律するっていうお話。
男兄弟が何人もいることから、女の子ガチャしまくってたのがまるわかり。
ちょっと毛深かっただけで発狂されたり、美貌で(都合の)いい子でなければ愛されないと学習させられたりすれば、そりゃあ人格形成はめちゃくちゃになるわな。

“アート写真”の撮影シーンは乱交をぼかした表現なんだろうなとか、
夫はいわゆる光源氏でそういうのは時代も国も関係なく存在するんだなとか、
自己肯定感の低い女性の災難と苦難が次々映し出された。
主人公の子供時代を描くシーンは少ないけど、大人の彼女を見ていても、ずっと子供の虐待を見守っているような感じの作品だった。

それにしても、笑っちゃうくらいひどい邦題をつけられたなぁ。
原題をそのまま翻訳すれば、『ピッパ・リーの私生活』。
雨宮はな

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