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50歳の恋愛白書のmasatのレビュー・感想・評価

50歳の恋愛白書(2009年製作の映画)
3.1
パンチは弱いが、クライマックスはグッとくる。
主人公の決断に、娘は満面の笑みを向け、息子は所詮男なので理解出来ないが、まあ、それも良いだろう。
「次に何が起きるか見に行くの。この後のストーリーは解らない。私がどんな人になるのかも」
さあ、この“旅”で、今度はどんな人間になるのか?夕陽ではない、朝陽へと向かう旅になる事を!やがて、陽は沈むと解っている50歳の旅路。

アラン“captain-invisible”アーキンは、最早、文化遺産。読書リストを渡し、ヒロインを教育したがる様がサマになるジジイ・・・ボクに取り柄があるとしたら、君に君の価値を教えてやれる事・・・自分が扱い易い女を追い求める男の代表。

ジュリアン・ムーアは、何やっても巧い!
出番は少ないが、ゲイ役を軽々と。
モニカ・べルッチの“亡霊”振りもなかなかだが、
ウィノナの出涸らし振りも凄い。

夜に待つキアヌの黄色いワゴン車に雨が降り、夜桜が張り付くカットがやけに沁みる。

そう、ある一定の人生を歩んだ者には、やけに沁みる瞬間が多々ある。
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