カーペンター節は、楽しめる人だけのもの。
さすがジョン・カーペンター。
B級魂が息づいています。
火星を植民化したら、そこにいた幽霊が植民した人々に取り付いて、お互いに殺しあいさせちゃう。
まあ、ゾンビ化みたいなもんですね。
というわけで、調査に来た軍人さんたちを追い回します。
言うまでもなく、多勢に無勢の攻防戦は、傑作B級映画『要塞警察』と同じ構造。
舞台を火星に持ってきて、ちょっとSFアクション調にしただけ。
考えてみれば、カーペンターってこんな作品ばっかりでしょ。
狭い空間の中に閉じ込められ、敵と戦いながら脱出する。
本作は2000年代の作品であるにもかかわらず、なまじ良い格好をせず、カーペンターが、自分の資質をぶつけた感じの潔さがいいのです。
音楽も登場キャラクターにぴったりのヘビメタ。
え、カーペンター作!?
安っぽさ通俗っぽさにぴったりマッチだぞ!
評価は低くてもよろしい。
楽しめる人だけが楽しめばいいのだ。
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