津軽系こけし

何がジェーンに起ったか?の津軽系こけしのレビュー・感想・評価

何がジェーンに起ったか?(1962年製作の映画)
4.7
私を観においで


【初ロバート”オ”ルドリッチ監督】

⬛️震え上がった。

過去の栄光にすがるジェーンと、その姉ブランチの密室攻防を描くサイコサスペンス。わかりやすく言うと「ミザリー」

⬜️私はジェーンの狂気に恐れおののきながらも、時折そこへと差し込む”光”に打ちのめされていた。音楽を聴いて年甲斐もなく踊り出す彼女の姿が、鋭利な純粋さと毒々しい衰弱を物語っていて、音響とカメラが容赦なくその心理に踏み込んでゆく。

我々はその不可思議な時間を、どうしようもなく眺めることしかできない。哀れと思いつつも、この老いた少女を恐れることしかできない。作品と我々の間にできあがるその均衡がすこぶる心地よいのだ。

【ババア映画なまとめ】

⬛️前半は、ババア同士の攻防が少ししつこかったけど、時折挟まれるジェーンの心理描写には目が釘付けでした。

視聴中に何度も飼い犬が吠えたり、来客があったり、集中が途切れ途切れでしたので、改めて試聴してみたいです。
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