先日観たホラー作品『蝋人形の館』の劇中で流れていた作品…ロバート・アルドリッチ監督作品、初鑑賞です…。
1917年…子役として人気絶頂のベビー・ジェーン・ハドソンと我儘な彼女に嫉妬する姉のブランチ…。
時を経て1935年…映画関係者から"大根役者"と揶揄されすっかり観る影もなくなってしまったジェーン…対して美貌のブランチは実力派女優としての地位を確実にしていました…。
ある日、衝撃的な事故が!! …家の門に車が激突…車を運転していたのは…??
〜〜〜⚠︎以下ネタバレ含みます⚠︎〜〜〜
そして時代は飛び1962年…車椅子姿のブランチ(ジョーン・クロフォード)と不満を抱えつつも一緒に暮らすジェーン(ベティ・デイヴィス)…。
壊れかけているメンヘラジェーンは子供時代の輝かしい栄華に浸り、まるで時間が止まってしまったかのよう…。
当時の可愛らしいフリフリワンピース…
髪は時代遅れの縦ロールにリボン…
白塗りのお化粧にハートのつけ黒子…
その姿は痛々しいながらも恐怖そのもの…ベティの怪演に引き込まれます…。
そしてやりきれない気持ちは徐々に攻撃的にブランチへと向かいます…心理描写もとても巧妙で老いた姉妹の確執と、それでも運命共同体である宿命を見事に描きます…。
ジェーンが用意する恐怖の食事…その時のブランチの心情を表すかのように俯瞰で捉えたグルグル回転する車椅子は絶妙…。
原題は『What Ever Happened to Baby Jane??』(何がベビージェーンに起こったか??) 邦題には無いBabyがとても大きなポイント…そしてこのタイトルの意味はラストに繋がり…なるほど…。
事故の真相もスッキリ氷解…ラストはシチュエーションこそ違えど…『サンセット大通り』を彷彿とさせるような哀切がやるせない…。
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