鍋レモン

グッドフェローズの鍋レモンのレビュー・感想・評価

グッドフェローズ(1990年製作の映画)
3.5
⚪概要とあらすじ
巨匠マーティン・スコセッシがニコラス・ピレッジのノンフィクションを基に、「グッドフェローズ」と呼ばれるギャングたちの生き様を描いたマフィア映画。

ニューヨークの下町ブルックリンで生まれたヘンリーは、幼い頃からマフィアに憧れて育つ。地元を牛耳るポーリーの下で働き始めた彼は、兄貴分のジミーや野心旺盛なトミーらと犯罪を重ね、組織内での地位を高めていく。そして1978年、一味はケネディ国際空港を襲撃し、600万ドルの強奪に成功。FBIの捜査の手が迫る中、ジミーらは口封じのため事件の関係者を次々と殺害していく。

⚪キャッチコピーとセリフ
“俺は小さいときからマフィアになる日を夢みていた。”

「俺たちはグッドフェローズ」

⚪感想
マフィア映画。

冒頭のワンシーンでマフィアのえげつなさを感じ取れるのが良い。そしてそのシーンがまた出てくるこの作り面白い。

ヘンリーというマフィアに憧れ、仲間入りを果たした彼の人生を描いた作品。
どのぐらい忠実に描いているのかは分からないけどヘンリーなかなかの度胸がある人。

トミーとヘンリーが話をしている時にちょっとした一言で空気が凍りついて、一触即発の生命の危機を感じるシーン。ないとは思っても「殺される。やばいやばいやばい。」ってなる。
トミーとスパイダーのシーンも。

倫理観が行かれているのでぶっ飛んだ暴力シーンが最高。

個人的に似た作品なら『フェイク』の方が面白かった。



⚪以下ネタバレ



最初はヘンリーがやめると言い出した原因の父の暴力を止めるために家に届く手紙を郵便局員をぶん殴って脅したのがマフィアって感じで面白かった。その後のヘンリーの愛人の会社の男性も脅されていて面白かった。

ヘンリーが成り上がって恋人のカレンとクラブを訪れ、並ばずに裏口から入って最前列のテーブルでショーを見るシーンが好き。
裏口から厨房、クラブというワンカットの良さ。

最後の最後司法取引で仲間や恩人を裏切るヘンリーのクソっぷりといったら。レイ・リオッタの彼らの名前を聞かれて指さすシーンの表情が優勝だった。

⚪以下ストーリー(Wikipediaから引用)
ヘンリー・ヒルはアイルランド系の父とシチリア系の母を持ち、物心がついた子供が野球選手や消防士に憧れるように、マフィアの一員になる事を夢見ていた。彼は11歳でニューヨーク・ブルックリンのタクシー配車センターでマフィアの使い走りとなり、やがて闇煙草の密売や、偽造クレジットカードの使用などを皮切りに、トラックの荷物強奪や違法賭博・ノミ行為・八百長試合の設定といった犯罪に手を広げていく。彼の一味はポール・ヴァリオ(劇中ではポール・シセロ)を長とし、トラック強奪を得意としたジミー・バーク(同じくジミー・コンウェイ)や武装強盗と殺人に秀でたトミー・デシモネ(英語版)(同じくトミー・デヴィート)が同僚であった。

ジミー・バークを首謀者とした彼ら3人は共謀し、1968年に近傍のクイーンズ区・ジョン・F・ケネディ国際空港でエア・フランス現金強奪事件を成功させ、42万ドルを手に入れる。一味は1978年に同じくケネディ国際空港でルフトハンザ航空現金強奪事件を起こし、600万ドルと桁違いの成功を収めた。しかしこれが終わりの始まりとなった。バークとデシモネは証拠物件の処分に失敗した人物を皮切りに、関わった人物を口封じのために次々と殺害していく。ヒルはルフトハンザには直接関わった訳ではないが、計画立案段階からの詳細を知る人物であった。また、ヒルはヴァリオの組織ではタブーとされていた麻薬密売に関わった事が発覚。頼みの綱の最後の生産分の麻薬も共犯にして妻のカレンが自宅捜査を恐れてトイレに流してしまった。立て直す元金すら失いヴァリオに泣きついてたった3,000ドルの退職金をもらい受けて「破門」状態となっていた。

ヒルは自身を消そうとするかつての同僚の追及を逃れるため、アメリカ合衆国証人保護プログラムの保護下に入り、検察側の証人となり司法取引を行う。これによりヴァリオとバークは逮捕。デシモネは今までの喧嘩っ早さと無差別な殺しによる他組織からの報復で殺害されていた。ヒルは1980年以降、ヘンリー・ヒルという名前で存在することを辞め、全く新しい名前で「カモになる側」の人生を始める事となってしまった。行列にはマフィアの出来る男として特別扱いされず真っ当に並び、あれだけ自身のシチリア系の血筋としてこだわって作っていた料理のマリナーラソースはただのトマトケチャップとなった。彼は骨なしと成り果てた。

これら劇中の出来事の後、ヒルは1990年代前半に度重なる犯罪の為保護プログラムから外れる事となった。2002年以降も主に麻薬取引の罪で幾度も収監された。2012年6月12日に心臓疾患で死亡した。私生活では映画よりも紳士だったと言われている。

⚪鑑賞
サタシネで鑑賞(吹き替え)(230424)。
鍋レモン

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