劇中歌「Layla」の使い方が革命的。
デレクアンドザドミノスの「Layla」は7分の楽曲で、その前半がクラプトンのギターを中心に据えた激しいロック、後半がピアノ中心の穏やかなインストという構成である。
この映画を見るまでは前半にこそ激しさが詰まっていて後半はクールダウンであると考えていた。しかし、ここでの使い方を見て、実は後半パートにこそ言葉で言い表せない激情が表現されているのだと感じた。
「グッドフェローズ」も「Layla」と同じように、静かなシーンにこそ激しい情念が込められている。ラスト、レイリオッタが指である人物を指すシーン。スコセッシはそこに人間の愚かさを集約させている。