クリーム

グッドフェローズのクリームのレビュー・感想・評価

グッドフェローズ(1990年製作の映画)
4.1
1955〜1980年のNYマフィア界を生きた実在の男、ヘンリー·ヒルの半生を描いています。3人のグッドフェローズの個性が面白い。ジョー·ペシもデ·ニーロも表の顔と裏の顔の使い訳が凄い。笑顔だったと思うと次の瞬間にキレている。2人に比べれば小物級のヘンリー役を演じたレイ·リオッタも上手い。3人の演技と実話ながらドラマティックで、ドキドキするマフィアものの傑作です。

マフィアに憧れる少年ヘンリーは、11歳から地元を牛耳るポーリーの下で働き始め、やがて念願のマフィアの仲間となり、兄貴分のジミーや野心旺盛なトミーらと犯罪を重ね、組織内での地位を高めていく。




ネタバレ ↓



ヘンリーは闇煙草や偽装クレジットカードなど、不当な売買で警察に捕まりますが、決して口を割らず、ポールや仲間達からの信頼を得ます。
ジミー、トミーと組み、1968年にエア·フランス現金強奪事件を成功させる等、犯罪の規模も大きくなり、ギャングの世界を謳歌します。その頃、気が強くマフィアの嫁にピッタリなカレンと結婚。
ある日、幹部クラスのビリーとトミーが喧嘩になり、トミーとジミーで彼を殺し、3人で山奥に埋めました。
また、ヘンリーとジミーは暴行事件を起こし、10年間刑務所へ収監されます。 ヘンリーは刑務所内で、薬物の売買を始めます。 妻のカレンに運び屋をさせ、刑務所内で荒稼ぎしていましたが、ポーリーに咎められます。しかし、ヘンリーは辞めず、ジミーとトミーも引き込みます。
1978年ルフトハンザ航空現金強奪事件をジミーが中心となり、600万ドル強奪に成功。ジミーとトミーは、事件に関わった人物を次々と口封じの為、殺害します、FBIは事件の証人としてヘンリーに目をつけました。
トミーはビリー殺しがバレて殺害され、ヘンリーは麻薬所持で逮捕されますが、カレンが保釈金を用意し保釈。ヘンリーは、ポーリーから破門されます。ジミーからは、口封じの為、夫婦共に命を狙われます。ヘンリーは、警察の保護下に入り、裁判でかつての仲間が犯した罪を証言する選択をするのでした。
ジミーとポールは逮捕され、ヘンリーは、FBIの証人保護プログラムにより守られています。

己の成功の為なら、手段を選ばず、冷徹に裏切る姿は、リアリティがあり、俳優陣の演技を楽しむ作品でもあります。レイ·リオッタは、一番人間味のあるヘンリーを演じているのですが、渇いた笑いや瞳の奥の恐怖まで完璧に演じていました。デ·ニーロとジョー·ペシは、見つめられたら、殺された気分になる。この映画、笑いが消えた瞬間が恐怖です。2人のトコトン冷徹な男は見事でした。内容も実話ながら、エキサイティングでスリリングに描かれ、最後まで楽しめます。
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