レイ・リオッタ追悼で初観賞。
マーティン・スコセッシ監督とロバート・デ・ニーロが個人的に苦手なので避けてたけど、テンポ良く勢いある演出と忙しなく流れる音楽、ギャングに憧れ鋭利なナイフの様な男なのに染まりきれない半端者を演じたレイ・リオッタが輝いていた!
下品な笑い方とどこか皮肉っぽい態度、そして特徴的な声のナレーションに引き込まれる。
67歳での逝去は若すぎるし、いるだけで尋常ならざる緊張感や殺気を放つ得難い役者。
J.Lo主演ドラマ、シェイズ・オブ・ブルーでの怪演も凄かった…汚職警部補だけど度量が大きく人間臭いカリスマで、大好きだったので悲しい。
もう一人の主役と言えるロレイン・ブラッコ(大好きリゾーリ&アイルズのアンジェラ)も気性が激しく強烈。
ジミーは単なる悪党で、手がつけられない狂犬トミー含め誰にも魅力を感じず。
一番映画的な見せ場と思われたルフトハンザ強奪事件の描写も無く拍子抜け。
やっぱり作風がnot for me。
食事は美味しそう。
乱暴に喋りまくるジョー・ペシ、顔に迫力あるポール・ソルヴィノ。
サミュエル・L・ジャクソンも発見。
実話だし「ゴッドファーザー」と比べ冷徹な程リアリスティックで、仲間でも信用出来ずミスをしてもしなくても殺される。
マフィアものの著名な2作を短期間で観たけど、同じような暴力シーンでも「ゴッドファーザー」は創造性に富み芸術的な神話で、今作は敢えて場当たり的でドラマ性を排してて恐怖を実感した。
物語を重要視するので好みは断然前者ながら、傑作たる所以はわかる。
これは私の個人的な拘りとして、浮気する人物は信用出来ない。
「ゴッドファーザー」のヴィトーがすごく好きなポイントのひとつは妻一筋っぽいところ。
Part IIで女遊び断ってたし。
ソニー脱落。
マイケルは二股疑惑。
現実は「グッドフェローズ」なんだろうけど、家族を裏切る人に感情移入は難しい。