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血ぬられた墓標のクリームのレビュー・感想・評価

血ぬられた墓標(1960年製作の映画)
3.8
おぞましい描写や気持ち悪い描写が素晴らしい、ゴジックホラー。1960年に制作された事を考えると恐怖の煽り方や特殊メイク等もすでに高いクオリティになってます。さすが、イタリアン·ホラーの父と呼ばれたマリオ·バーヴァ監督作品。また、主演のバーバラ·スティールの顔がこの映画にドハマりしているのも◎。この人ありきの作品だと思います。

18世紀のバルカン地方、魔女と認定され、恋人と共に処刑されるヴァイダ家の王女アーサ。悪魔崇拝の罪でトゲ付きの鉄仮面を打ちつけられ、火あぶりにされました。王の兄によって実刑を受け「末代まで呪ってやる」と言葉を遺して絶命します。
その200年後、事件現場を医学教授と助手が通りかかり、二人は鉄仮面をつけた死体が眠る石棺を見つけます。その時にケガをした教授の血が死体に付着し、王女アーサが蘇ってしまい、ヴァイダ家への復讐が始まります。



ネタバレ↓



ヴァイダ家にはアーサの子孫であり、アーサと瓜二つのカティアがおり、父と兄、執事の4人で暮らしていました。アーサは一緒に蘇った恋人と共に屋敷に乗り込み、カティアの父と執事を殺します。カティアもアーサに捕らわれてしまい絶滅寸前。そんな中、カティアの兄と助手が神父や住民の力を借り、魔女アーサを再び退治するのでした。
カティアは、助かりました。
冒頭の悪魔払いの儀式で、焼印を入れられ、無数の釘の様なトゲが内側にある面を顔面にブッ刺して装着させ、更に仮面をハンマーで叩きつける等、中々えげつない演出にワクワクしました。
また、カティアがアーサに精気を吸われて徐々に老婆の姿へと変わっていく様子を捉えたシーンは、どうやって撮ったのだろう?凄く良く撮れていました。
正直、怖くは無いのですが、現代ホラーに影響を与えた映画として、一見の価値があります。内容もそれなりにエグくて、楽しめました。素敵なゴシックホラーだと思います。
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