KnightsofOdessa

血ぬられた墓標のKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

血ぬられた墓標(1960年製作の映画)
4.9
No.364[大傑作!雰囲気抜群のイタリアン・ゴシックホラー] 99点

イタリアホラーの父マリオ・バーヴァの本格的デビュー作である本作品はデビュー作とは思えない禍々しさやおどろおどろしさを持っている。17世紀に火刑に処された魔女が宣告人一族に呪いを掛けるという『里見八犬伝』みたいな冒頭に始まる本作品は、火と風を上手く使ったゴシックホラーであり、少ない登場人物をもガンガン殺していくスタイルはハリウッドではあり得ない潔さとグロさで満ち溢れている。迷路のような古城、寂れた墓地など雰囲気も抜群。髑髏から目玉が浮き出したり墓石が爆発したり墓から人が出てきたり演出も楽しい。ガイ・マディンも見習うべき。

主演のスティールは本作品でイタリアンホラーの女王となるが、棺の中に入ってる系の役が多くウンザリしていたようだ。

追記
次の365番目が「血を吸うカメラ」ってのも面白いよね。
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