同じ建物で暮らす男女の、大人の恋愛を描いた作品。どうしてこの作品は飽きないのだろう。
色鮮やかなモダンチャイナドレスに象徴される視覚的な美しさとともに、物語全編に流れる「伴侶の心が離れていく悲しみ」をゆっくりと見届けていく。結局この二人は結ばれるのか、結ばれないのかが気になるところで、そこは他の恋愛物と同じであるものの、なんとなく「別れの予感」を悟りながら見ていく感じが違う。
とても華やかで綺麗な花を、枯れていくことを悟りながら見続けるような。
つなぎかけた手、少し指を絡めたり、またほどいたりしながら、深い処で結ばれていく二人が尊い。