“女は顔を伏せ、近づく機会を男に与えるが、男には勇気がなく、女は去る。”
偶然同じ日に同じアパートへと引っ越してきた新聞記者・チャウと商社の社長秘書・チャン夫人。互いの伴侶が不倫関係にあることに気付き、残された者同士の2人も次第に距離を縮めていく。
初見時はまだ学生だったので、キサス・キサス・キサスがじれったくて！マギー・チャンの高襟チャイナドレスに見惚れていたなって記憶しかありませんでした。
が、ウォン・カーウァイ 4Kで劇場で観て、衝撃的に良かった。。5作中いちばん禁欲的なのに匂い立つように妖艶で、ぐにゃぐにゃ骨抜きにされました。
とにかく主演2人に品があって艶やかです。
チャイナドレスの柄がマギー・チャンの柳腰にぴったり沿う様は芸術。トニー・レオン演じるお人好し優男の、ストイックなスーツ姿もごちそうさまです。
窓枠だったり鏡だったりフレームに収められた二人の構図が、都度都度美しくってため息。。
狭い通路ですれ違う度に募る想い。練習なのに溢れる熱い涙。ムードたっぷりの音楽と映像にひたすら酔える贅沢な時間でした。
