2019-001
2019年一本目の映画は、ドランの『バウンド・トゥ・インポッシブル』にて『胸騒ぎの恋人』が本作のオマージュであると知って以来ずっと観たかった『花様年華』。
とってもとっても美しくて切ない、大人のラブストーリーでした。主役ふたりの、身を寄せ合って、慰めあって、心は求めあっていて、だけど抑えていて、それでも漏れる恋心、絡み合う目線、呼吸。ふたりがお互いへの気持ちを抑えるほど、皮肉なほどに色気が溢れ出ていて、だからこそラストシーンは胸がしめつけられるほど美しく感じました。
一番好きなのは、ヒロインが赤いコートを纏ってトニー・レオンのもとへ駆けつけるシーン。あの色彩が、足元が、高揚した息遣いが、とにかく印象的でした。また観たい作品のひとつです。