やまだ

花様年華のやまだのネタバレレビュー・内容・結末

花様年華(2000年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

ゆったりとした時間の流れがいい。
トニーレオンがいい男です。

60年代続き物ということで、欲望の翼、花様年華、2046と見直した。

この監督の恋愛の表現は面白い。
モノローグを多様するのにどことなく突き放した感じで常に第三者的だ。誰一人として感情移入できない。
たんたんと、状況を見せられている感じがする。

この作品も見返してみるとなかなか複雑で色々と思う所がでてきた。
最後の子供の存在を知らないまま2046の、あのチャウに繋がっているのなら随分と悲しい話だな、と思う。
チェンはチェンでやはり愛した男と添い遂げることができない。持ち帰ったスリッパは欲望の翼でミミに投げ捨てられた物だろうか。
彼女にとっての男は欲望の翼のヨディや今作の旦那であり、チャウなのだ。自分をおいてゆく男達なんだろう。追いかけてシンガポールまで行ったものの結局はひとりであることを選ぶ。
彼女もまた足の無い鳥になってしまったけれど、息子がそれを補ってくれるんだろうか。

しかしあの時点でチャウがチェンを追いかけていれば、もしくは香港のアパートで確認していたなら、と思ってしまう。2046で恋愛はタイミングという言葉がでてきますが、タイミングが悪いどころの話どころではない。ずれまくっています。
結果このおっさんは恋愛をこじらせ続けて2046の気持ちの悪い男に至るのである。うーん!

それにしてもマギーチャンの来ているチャイナドレスがどれも素晴らしい。美しい…