マーくんパパ

陽気なドン・カミロのマーくんパパのレビュー・感想・評価

陽気なドン・カミロ(1951年製作の映画)
3.5
「陽気な」の副詞はチト題名とミスマッチだが、北イタリアの田舎町、この町の司祭カミロは町長選で大嫌いな共産党が勝って腹立たしい、祝賀演説して気炎を上げる敵に鐘の音で妨害アピール。町長ペポネとは旧知の知り合いだが、信条の違いから司祭や地主を反動分子と見做す町長と啀み合い対立する、両陣営に分かれた若者の恋も股裂にあう。カミロはイエスの諭す言葉も何のその、猪突猛進する。時には脅し透かしながら町長を巻き込みスト中の牛舎の牛の世話をしたり、党の家建設と並行した子供の広場を作らせたりと神の御心を盾に結果的に両陣営の中和剤になっていく。このトボけた表情の勇進ぶりが風刺とコメディ効いた「蛮猛異端司祭カミロ君」でした。