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市街のmichiのレビュー・感想・評価

市街(1931年製作の映画)
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なんとなく観始めたらすごく面白かった!
悪の世界の話だけど、そこから抜け出そうとするという30年代のギャング映画とは違った視点のお話。
冒頭の、ビール工場で悪い奴がライバルにいい顔しておいて、次の瞬間殺したことを仄めかすのにビールの泡から帽子が浮く川が流れる映像に切り替わっていくところとか、演出が色々おもしろかった。ネコ越しの会話や時計が早回りして時間が経っているところなど、アナログながら拘って作ったであろう演出、いいね。

背が高いゲイリー・クーパーのパンチはまるで手がビヨーンと伸びたかのよう。ほんと手足が長い。
海辺でナンとキッドがいちゃいちゃしてるところはうらやましいーと思ってしまいました。

最後、ヒッチコックばりに車で山際をビュンビュンぶっ飛ばすところはかなりスリリングです。ただ、悪い奴らへの懲罰が「歩いて帰れ」だけだったのはなんか腑に落ちないかな。
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