みおこし

Tommy/トミーのみおこしのレビュー・感想・評価

Tommy/トミー(1975年製作の映画)
3.8
念願のロックオペラ!ロックバンド、The Whoの名盤を鬼才ケン・ラッセル監督が映画化した一本。アルバムから入ったので、より一層すんなり入ったんですが最高でした!!

第二次世界大戦のさなか、ウォーカー大佐とノラの間に生まれた少年トミー。とある幼少期のトラウマから、口もきけず目も耳も不自由な三重苦を抱えることになってしまった彼の数奇な人生を描いたミュージカル。

インドの伝道師との出会いにインスピレーションを得たという本作。The Who好きにはたまらないし、アルバムでは曲だけ聴いて楽しんでいたのが、実際に豪華キャストともにストーリーとして再現されていたので感動の極み!!
トミーが波乱の人生を乗り越えて悟りを開くまでのお話なのですが、非常に難解なテーマで説明は完璧にできる自信は全くありません(笑)。でも場合によってはどう捉えても良いテーマなので、観る人によって色んな楽しみ方ができる作品なのかなと。よくわかんないけど観てて楽しい、という風に作り上げてくれてる作品って意外とないと思うので、自由な解釈を与えてくれるThe Whoに感謝でいっぱい...!(笑)

アルバムではThe Whoによる演奏だった楽曲たちがエリック・クラプトン、ティナ・ターナー、エルトン・ジョン、ジャック・ニコルソンなどなど豪華キャストによって再現されて、よりドラマチックになっていてもうそれを観るだけでも一見の価値ありです。ティナの'Acid Queen'の強烈なインパクト、そして名曲'Pinball Wizard'をエルトンが熱唱する場面が特に印象的!ティナ姐さん怖すぎ!!
ジャック・ニコルソンは意外すぎましたが思ったより歌がお上手でした(失礼)。

でもやっぱり個人的には、当時のThe Whoメンバーが揃って、しかも演技してるのが胸熱でした。特にロジャーはこの時全盛期のカッコよさ...!トミー役きっと難しかったと思うのに、熱演していて素晴らしかったです。
ピートのお母さん役のアン・マーグレットは清楚なイメージが強かったので、息子のことで思い悩む役が新鮮でした。本作でアカデミー賞ノミネートされていたんだとか。その夫、オリヴァー・リードも、なんとも言えない悪役顔なのに、歌声はスウィートな感じで個人的にすごく好きな俳優さん(笑)。

ロック×ミュージカルが大好物な私にとって、名曲たちがエレキギターのサウンドとともに楽しめるなんてこれ以上の喜びはありません。確かにかなりブッ飛んでいるシーンが多いので(笑)何が何だか分からない方も多いと思うけど、とにかく楽曲を聴くだけでも楽しいのでぜひご覧ください!
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