うにたべたい

仮面ライダーアマゾンのうにたべたいのレビュー・感想・評価

仮面ライダーアマゾン(1975年製作の映画)
3.5
腰みの一つで走り回り、噛みつきやひっかきで敵を蹴散らすすごいヤツ、仮面ライダーアマゾンの劇場版です。
世界征服を企むガランダー帝国の野望から人々を救うために完全と立ち向かうアマゾンの戦いが描かれます。

昭和ライダー4作目の本作の主人公は、アマゾンの奥地で育った野生児で、2022年8月現在も続く仮面ライダーシリーズでも特に異色の作品です。
本作はその劇場版で、テレビ放映版第16話のブローアップ版となっています。
アマゾンはテレビ局の都合により24話という短い話数で終了していることもあって、劇場版は本作のみです。
アマゾン自体のキャラが個性的で、個人的に好きなシリーズなので、オリジナルの劇場版用新作も見たかったです。

アマゾンは前半はゲドンという組織と戦いますが、後半はガランダー帝国が相手になります。
前半はアマゾンは流暢に言葉も話せず、基本的に裸で走り回りますが、後半になると日本語を覚え、上着を着始めます。
序盤は裸で走り回るアマゾンを、不審者と誤解されて警察の厄介になるシーンもあったのですが、そういう意味で、劇場版の本作はだいぶ野性味薄れてきたあたりです。
敵組織はガランダー帝国に変わっており、アマゾンが服を着て言葉を話すので、仮面ライダーアマゾンとしてはかなりマイルドだと思います。
そのため、アマゾンがどういう作品か知る目的では、本劇場版の視聴はふさわしくないですね。
アマゾンの敵というと、ゲドンの十面鬼の方が著名なので、そういう意味ではテレビ放映版をおすすめします。

登場する獣人はゲンゴロウ獣人です。
りつ子は、でかいゲンゴロウのブローチという、女性が見たら悲鳴を上げそうな物体を露天で100円で購入するのですが、実はそれはガランダーの罠で、りつ子はゲンゴロウのブローチに血液を奪われてしまう。
りつ子の血を吸って力を得たゲンゴロウ獣人は、火薬庫を爆破する東京火の海作戦を決行します。
ゲドンを裏切ったモグラ獣人にゲンゴロウ獣人の所業を聞いたアマゾンは、作戦を阻止するためゲンゴロウ獣人に挑みかかります。

ラストはアマゾンの必殺技"大切断"が炸裂!
額から緑色の体液を噴出して悶死する獣人の壮絶なシーンを観ると、仮面ライダーアマゾンはこうでないと!という気持ちになりますね。