マーくんパパ

人斬り与太 狂犬三兄弟のマーくんパパのレビュー・感想・評価

人斬り与太 狂犬三兄弟(1972年製作の映画)
3.8
敵対新興ヤクザ親分を刺し殺し自首して6年のお勤め終えた権藤(文太)を出迎えたのは舎弟分の大野(田中邦衛)1人だけ。しかも敵対ヤクザは代替わりして今でものさばっている中、組内親分は弱腰で功労者である筈の権藤にもつれない素振りで厚遇されず憤りが収まらない。勝手に始めた売春スナックで稼いだ金で敵陣賭場荒らし。そこで知り合った谷(三谷昇)を含めた狂犬三兄弟が誕生、敵味方お構いなしに噛みつく与太者極道ぶりを痛快に深作真骨頂となる手振れ移動カメラで追っていく。手篭め足蹴にされまくる薄幸の渚まゆみと狂犬権藤との微かな情愛が余韻をひく。本作から『仁義なき戦い』『女囚さそり』果ては『トラック野郎』シリーズへと派生していく東映エポック作品。