じょやぴぽ

人斬り与太 狂犬三兄弟のじょやぴぽのレビュー・感想・評価

人斬り与太 狂犬三兄弟(1972年製作の映画)
3.8
菅原文太がただの外道で驚き。弟文の田中邦衛や行く当てのない渚まゆみに思いやりを見せるところもあるが、基本やることなすこと滅茶苦茶で今時、切った張ったは古いんだと語る組長を無視して自分も周りも破滅させてゆく。破滅的なキャラクターというと松方弘樹や渡哲也のイメージだったけど文太さんも演じてたんですね。

グッと来たのは田中邦衛が菅生きん演じる母親に金の無心に行くシーン。貧困を絵に描いたようなボロくて狭いバラックで題目を唱える菅井と大音量で天地真理の「ひとりじゃないの」を流す弟、しつこい田中にぶちギレた菅井と弟が仏像で田中の頭をカチ割りぶち殺す地獄絵図が凄い。

あとヒロインの渚まゆみが言葉を喋れない設定なのは、やっぱり演技が大根だからか。それと室田日出男は声が本当にでかい。