Few

釣りバカ日誌のFewのネタバレレビュー・内容・結末

釣りバカ日誌(1988年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます


「僕はあなたを幸せにする自信はありません。でも僕が幸せになる自信はあります」

男性に男性性が、女性には女性性が求められ、自然と身に付いていたであろう時代に、素直なひとりの人間としての台詞はとても美しくきこえる。プロポーズを受けたミチコさんが心底嬉しそうなのが、女性の本音のようにも聞こえる。スーさんとミチコさんの歩いた夜道には、なんと言えば良いかわからないまま、生物的な性別区分を背負っていた人々による反抗の兆しがみえる。

西田敏行って演じてるのか演じてないのかわからない。いつもなんだか可哀想で不憫に思えるけど、周りの人がぜったいに助けてくれるという確信も観客には感じられる。
そして釣りバカとしてのプライドが傷つく瞬間も多くあるが、ハマちゃんはそれを受け流す。些細で数知れない徒労を今日も、しょんぼりした顔つきで乗り越えるハマちゃんのことが大好きなのだ!



「合体」がおもしろすぎる。何回このテロップが出ても爆笑してしまう。振って振ってオチるみたいな、現代お笑いの源流がみえるのも良い。
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