過去視聴メモその183。

娘を遺して事故死した健一は、死後の世界で「飲むと前世の記憶を失うスープ」を前に悩む。

うだつの上がらない中年役の生瀬勝久さんがぴったりすぎる🤣
スープを飲むか飲まないかが物語の鍵ではあるものの、あ〜多分こっちだろうな〜という予想がつくのでそれほど驚きは無かった。ただ、結論に到達するまでの葛藤はめっちゃ伝わってきたが。
う～ん、終盤に登場する「前世の記憶を持った高校生」があんまり演技らしい演技をしてなかったように感じるんだよなぁ🤔
前世の記憶持ちのせいで達観してるのかもしれないが、なーんか違和感が強かった。

脇役の存在感が凄まじいのも評価ポイントだったかな(笑)

• #死後の世界
• #生まれ変わり
• #スープ
• #父子家庭

感想①「あの世とこの世」
映画・ドラマで大活躍している生瀬勝久さんが意外とも思える映画初主演を果たしたファンタジー人間ドラマ。前世の記憶を持ったまま生まれ変わったという人々の取材を元に執筆した、森田健のベストセラーノンフィクション作品「生まれ変わりの村」を題材としている。

仕事も家庭も上手く言ってない中年サラリーマン渋谷健一(生瀬勝久)。2年前に妻と離婚し、引き取った思春期を迎える15歳の一人娘：美加(刈谷友衣子)ともぎこちない関係を続けている。冴えない日々をそれなりに過ごしていた健一だが、ある日年下の上司である綾瀬由美(小西真奈美)と共に不幸過ぎる落雷事故により命を落とす。

死後の世界で目覚めた2人は、生前の頃のようにお互いに対し苦手意識を持ちつつ、なんとか協力してあの世での生活に慣れようと頑張っていた。しかし伝説のスープを飲めば現世へまた新しく生まれ変わることができるという噂を聞き、一人残してきた美加を心配する健一は記憶を持ったまま生まれ変われる方法がないのか探り始める…。

久しぶりに素敵な日本映画を観たと思えるような作品でした。観終わった後に爽やかな気分になれる日本映画というのは、案外少ないかも。

感想②「映画初主演って意外」
映画初主演を務めた生瀬勝久さん。この映画はまさしく生瀬さんの為の映画です。不器用でつまらない男：渋谷健一を嫌味なく演じられるのは生瀬さんしかいなかったと思わせてくれます。新たな魅力全開でした。

感想③「出演者がとにかく豪華」
チャーミングなおじ様を演じた松方弘樹さん、堅物頑固親父を演じた古田新太さん、難しい役柄を見事演じきった野村周平さん、この映画にはたくさんの素晴らしい男優さん達がご出演されてます。

ですが、この映画の最大の魅力は素晴らしい女優さん方です。まずは綾瀬由美を演じた小西真奈美さんです。年上の部下を持つキャリアウーマンである由美を、気持ちいいくらいのサバサバ系で演じきってくれます。今まで彼女はたくさんの作品に出演されてますが、綾瀬由美を演じてる小西さんは本当に魅力的な女性でした。

2人目は渋谷健一の一人娘である渋谷美加を演じた刈谷友衣子さん。15歳ながら大人びていて表情があまり変わらない、独特な雰囲気を持つ美加を透明感溢れる魅力で見事に演じてました。父への不満、母への不満、多感な年頃での両親の離婚を経験し、父との関係が劣悪になってる最中に別れも告げれぬまま父の突然の事故死。感情が爆発しそうになりながらも、何とか一人で耐え抜こうと出来るだけ淡々と過ごすそんな彼女にどうしても感情移入してしまいます。

そして３人目は、出演時間は短いながらもこの映画で強烈な印象を与えてくれる美崎瞳を演じた広瀬アリスさん。彼女が演じた美崎瞳という少女はとても魅力的な役柄で、恐らくこの映画を観た人の中では、登場人物の中で一番好きなキャラクターと答える人が多いかもしれません。詳しくはネタバレになってしまうので語れませんが、出演時間は短いながらも広瀬アリスさんの為だけにこの映画を観ても損はないくらい素晴らしい演技です。

その他にも魅力的な女優さんが多数出演されているこの作品。それぞれが出演時間が短いながらも、強烈なインパクトを与えてくれます。映画に引っ張りだこの若手女優と言えばこの人、橋本愛さん。子役から若手女優へと見事な成長を遂げた大後寿々花さん。同じく子役から実力派女優へと変貌を遂げた伊藤歩さん。その他にも谷村美月さん、山口紗弥加さん…贅沢だと思うくらい素晴らしい女優さんがたくさん堪能できます。

感想④「想像するのが楽しい作品」
ファンタジーヒューマンドラマ作品ですが、コメディ部分もたくさんあり笑って泣けるとても爽やかな映画です。記憶を持ったまま生まれ変わった方達の取材を元に執筆された原作が基盤となっていますので、この映画を観て「死後の世界って意外と楽しそう」「自分だったら前世の記憶を残したまま生まれ変わりたいかな」「前世の記憶があるとどんな感じで成長していくんだろ」など色々想像するのも面白かったです。

観終わった後に人生って案外捨てたもんじゃないなと思える、とても前向きな気分になる良作映画です。これからの長い人生、何度も見返したくなるような素敵な作品に出会えて良かったです。

• #2012
• #ドラマ
• #コメディ
• #ファンタジー
• #ティー・オーエンタテインメント
• #東京テアトル
• #あの世
• #前世
• #事故
• #離婚
• #親子
• #父娘
• #家族
• #上司
• #部下
• #高校生
• #記憶

父親の娘に懸けた想いの顛末を描いたファンタジーです。

高校生の娘と二人で暮らす中年男。妻に男が出来て家を出られて離婚した。反抗期の娘に全て無視され、会社でも離婚後自分を抑えた業務内容に居場所も危うい始末だった。
娘が友人と万引き未遂で店舗の責任者からお灸をすえられ帰宅途中で、反抗した娘を平手打ちしてしまう。その翌日仕事の出張先で落雷に遭い、上司の女性社員とともに命を失ってしまう。
その後の“あの世”からの“蘇り”を巡る騒動と生まれ変わった後の娘との再会を描いているが・・・・。
あの世で苦労する“オヤジ篇”と蘇った後の“ヤング篇”に分けるならば、“オヤジ篇”は少々安っぽいファンタジーに感じて、ドタバタ感が拭えず頂けない。
しかし、蘇った後の“ヤング篇”は心温まるストーリーでコミカルな部分も受け入れる事が出来る。特にオヤジ族の松方弘樹さんが生まれ変わった女子高校生の姿には充分に楽しめた。

ラストにはほっとさせる安堵感を感じる事が出来ます。特に普段ご自分の娘さんに冷たくあしらわれているお父さんにはおススメです。何時までも愛し続ければ報われる事を感じ取れます。