菩薩

賭博師の娘の菩薩のレビュー・感想・評価

賭博師の娘(1951年製作の映画)
3.6
随分とブニュエルらしくない強引なハッピーエンドじゃないか…としばし唖然、だがまぁこれも良しとしよう、年末やし。旦那が出張に出るとなりすかさず間男を連れ込む嫁氏、ただ旦那の出張は急遽取り止めになり、家に帰ると寝室からイチャコラの声がする…と要するに矢口真里スタート。二人の間には生まれたばかりの娘がいるが、嫁氏が土壇場で「お前の子じゃねぇ!」と嘯いたもので、旦那氏はカッコウの如く見知らぬ家の前に放置(ただし養育費は支給)。この事件以降、人を信じる事をやめ単なる即ギレ老害ジジイと化した旦那氏、再三の謝罪も受け入れられずに病に伏す元嫁氏、死の間際の「あんたの子やってん…」の告白を聞き20年ぶりに娘ちゃんをお迎えに上がるジジイだが、丁度そのタイミングで娘氏はDV義父の元から駆け落ちをし会えず終い、更に荒ぶる即ギレジジイ…果たして父と娘の再会はなるか…ってのが話の軸になって来る。80分の中で21年くらい月日が流れる、サクサク進むしおっさん達がいちいちコント地味ていて面白い。最後「蹴ってみ?怒らんから」と言いつつ蹴られてブチ切れするのはなんなんだ、「正直に言いなさい、先生怒らないから」って言うから正直に話すと後で職員室でゴリゴリに怒れるパターンのやつか。娘ちゃんの物分かりが良すぎるのが謎だが、やはり即ギレジジイを諌める最も有効な手段は孫らしい。
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