ルサチマ

賭博師の娘のルサチマのレビュー・感想・評価

賭博師の娘(1951年製作の映画)
4.5
かなりぶっ飛んだホームドラマ。不倫した妻にブチギレ、娘を自分の子供でないと勘違いした夫が赤ん坊だった娘を見知らぬ家に預けてしまったまま20年以上時を経てカジノを経営してるが、仮にも主人公がこんなに嫌な奴でいいのかというくらいの碌でなし。大人になった娘(とは気づいてない)とその彼氏にバーで顔を合わせた時にピーナッツを放り投げて店から追い出した挙句、縄張りに再び現れる時を見計らって殺そうと計画するのだから、人でなしにも程があるが、実の親子だと気がついてからの展開の速さも常軌を逸している。もちろんコメディなのだから、それすら笑えてしまうけど、こんなにも省略していいのかという気もして、然しその無茶苦茶こそがブニュエルでもあり、やはり魅力的だと思う。
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