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『アパッショナート』に投稿された感想・評価

Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

3.0
「アパッショナート」

冒頭、1人の美しい青年。強すぎる感受性ゆえに社会に適応できない彼、年上の女性に恋、人妻、周囲の人々、波紋、最初の手紙、赤いリボン、悪魔の薬、親密な2人、植物に水、初めてのキス、病気。今、年上の妻との純愛の世界が写し出される…本作は1998年に日本で上映されたイタリア映画で、製作は94年になる。監督はアレッサンドロ・ダラトリと言う人物で、脚本も務めている。91年に「アメリカから来た男」を監督している。

今回この作品を観ようと思ったのは、たまたま偶然イタリア映画を調べていたらキム・ロッシ・スチュアートと言う美形で超絶ハンサムな青年がストーカー交じりの行動を起こす愛の物語と言う解説に少しばかり興味を持ち見た。これDVDのパッケージは全く魅力のない古めかしい作風のメロドラマチックに見えるが、公開当時のポスターは非常に魅力的だ。調べてみると良い。ちなみにフィルマークスのジャケットはDVDのと一緒のやつなので最悪なやつ。

結果、確かにイケメンである。正統派二枚目と言う感じだろう。彼の他作品を見たこともないし、この作品以外の彼を見た事は無いが、この作品では非常に日本の女性受けするようなビジュアルはしている。個人的にはパトリス・ルコント監督の「髪結いの亭主」のアンナ・ガリエナ見たさもあった。彼女すごく美しくて、それがこの作品では人妻役と言うのでもうテンション上がってしまうよ…笑。

さて、物語は強すぎる感受性ゆえに社会に適応できずにいる美しい青年が年上の女性に恋をしてしまう。彼は外界からかけ離れた過保護な母親のもとで生活している。手紙を好きになった人妻に送り続ける。それを知ってしまった人妻の旦那、後に3人は奇妙な三角関係となり温かい交流をする。ところが情緒不安定な青年の純愛の世界に耐えきれなくなってしまう人妻が去ってしまう。それにより青年は喪失感を味わってしまう。そして恋に苦しむ彼を救ってくれるものとは…。


本作は冒頭からイタリアの早朝の街並みの風景が写し出され、様々な人々の行き交う描写が流暢なカメラワークで映される。その中には、1人の人妻(ジナ)の姿がある。彼女は自宅の郵便受けから1枚の手紙を手に取り、家の中で読む。宛名は書いていなくて謎の人物からだ。そこには求愛が求められている。続いてカメラは、車の中で喧嘩している夫婦を映す。そして手紙を書いている青年の手元のクローズアップが映される。

続いて、人妻の女性は友人の女性に手紙を読ませて相談している。手紙の印紙はローマになっており、少しずつ謎を解いていく。旦那は嫉妬ぶかくこういったことがバレると大変なことになると少し怖がりながらその人妻は友達に話す。そうするとまたポストには手紙が入っている。そしてバラの束の中に手紙を入れてそれが家に届けられ、それを旦那(リカルド)が見てしまい読む。旦那は、引き出しの中を探り始め、今までの手紙を探している。そして見つけてしまう…。


そこへ子供と一緒に帰宅した母親(彼女)。手紙を読んでいる旦那の姿を見て驚く。夫は彼女にまくし立て怒鳴る。それは外まで聞こえる。続いてカットが変わり、子供が冷蔵庫から食べ物を取り、2人は接吻し体を密着させ愛し合っている。夫はこの宛名先の人物を見つけてただじゃおかないと考えているようだ。妻はもう忘れてと言う。そして窓から外を眺めいろんな人物を監視する。


続いて、またドアの下に手紙があり、それを夫が見つけて妻にまたこの手紙があるぞと言い読み始める。夫は男友達にこのことを話相談する。友達は前科者かもしれない警察に調べてもらったほうがいいと促す。続いてドアに人影が映る描写で、それに夫が気づき扉へ急いで向かい、ドアを開け外に出て探す。だが結局犯人は見当たらず…。

翌日、赤いリボンが入った箱と手紙が贈り物としてまた送られる。それを読んで警察官に相談する夫の姿、だが脅迫上では無いため捜査は困難と言われる。奥さんは送られてきたリボンを頭につけ外へ外出する。夫との作戦のようだ。彼女は職場へ行く。遠くから夫が見守る。だが結局彼は現れず、2人は帰宅する。そうするとまた手紙がドアの下に置いてある。

そして旦那はついに犯人の家へたどり着き、その青年を問いただし暴力を振るうが、青年の母親が銃口を夫に向けてその場は収まる。そしていよいよストーカーじみた美青年の青年が現れ、物語は佳境えと向かう…と簡単に説明するとこんな感じで、ストーカー役の俳優が病的なまでに精神が不安定で、容姿はかなりかっこいい。よくイケメン(ナルシスト)ほどサイコパスに近いと言う精神分析があるが、もしそれが当たっているのであればこの作品はまさにそうだ。


いや〜、初鑑賞したけどわりかし面白い。イタリアの独特のテンションっていうのがあって。それに青年がエロ雑誌を見て自分の部屋でオナニーしている姿を扉の隙間から母親が見ているシーンも凄い。ちなみにこの青年タバコをめちゃくちゃ吸う。それに泣きながら人妻に僕も連れてってと一緒にスーパーに行って、そこで抱きついたり正気の沙汰とは思えないようなことばかりしてくる。それにしてもこの映画、可愛いなぁと思ったところが青年が旦那に胸ぐら掴まれている場面で、嘘だ結婚はしていないと言い、だって指輪してないもんと言う所だ。なんて浅はかで純粋なんだと思った。

指輪してなければ結婚していない女性と思ってしまう男性がこの世の中に多くいたら恐ろしいなと思った。逆も然りだけど。


この内気な青年役を演じたスチュワートは身長が190センチ越えの高身長らしく、相手役の人妻のガリエナはものすごくグラマラスでセクシーでこの2人が街を歩くだけで絵になる。この映画はラブストーリーと見てしまうとかなりダメかもしれない。何故かと言うと、激情と幻滅をテーマにしつつも、最大のテーマ性の1つには世間と己の境界がわからず外界との情報をシャットダウンする青年の物語だからだ。

だが、この作品面白い事に妙な三角関係になる…と言うのは恋愛と言う意味ではなく、本来なら敵対視しなくてはいけない夫も内気で敏感で繊細な青年のことを思い、奇妙な交流をするからだ。そしてこの作品のマイナス評価の部分と言うと、やはり青年は少しばかり病気らしく、母親が水に何か液体物を入れる場面があるのだが、一体どういった治療をしているのかが定かでは無い。

だけどこの映画を見て結構リアルタイムだなとも思った。このご時世自宅で好きなものに囲まれてSNSをやっている多くの人々は外界とのシャットダウンをしている。いわゆるニートや引きこもりだ。そういった環境の中で生活を長くしていってしまったこの作品の主人公の青年は、ただひたすら純愛が自分にとっての治療方法だと勘違いしている。また当初、手紙を送りつけられて満足していた人妻も実際に彼のあまりにも情緒不安定な心を知ってしまうと欲望が冷めてしまい幻滅していくのだ…。



この役者はこの作品の中ではかなり泣くシーンがある。特に母親とディナーしてる時にスープに向かって唸り声を出してスプーンを力強く持って食事をひっくり返すシーンや大声で叫びながら幻覚のようなものを見て泣き叫ぶ姿などかなり精神が病んでいる。一方、標的にされている家族は夜な夜な家を〇〇したりする。そんで病的な彼と言うと、妻の職場に行ったりするも妻の姿が見えず…途方に暮れる。

この映画のクライマックスは植物園で彼が裸になって壊れ始めるのがかなりインパクトがある。それにしても彼の母親が結構の原因を作っていると思う…。他にも色々と話したいのだが、あまり話すと更に内容に触れそうなのでここら辺で終わりにする。特にオススメするってまではいかないが、気になった方はいちど見てみては。

この作品わりかし楽しめたと先程言ったのは、ラストが非常に良かったからだ。人間ていうのは喪失をしてしまうと、その代わりに何かの変化を自分の中で手に入れられるものだと思う。こういったものが、この作品のラストを見て感じた。失恋をして手に入れる変化、明らかに冒頭の青年と終盤の青年では様子が違う。それが彼を外界へと足を運ぶ唯一の救いだったのかもしれない。この映画は救われる映画と思っていいんだと思う。



余談だが、主人公を演じたスチュワートは実際に監督の指示でコミュニティに実際に行き参加したそうだ。そこで恋文を練習しその内容が映画に使われているようだ。そのコミュニティーと言うのはこの映画を見ると最後らへんでおのずとわかる。
自宅にて鑑賞。

そしてなぜかDVDまで持っている…。

キム君がなかなかのストーカー。
DamKeeper

DamKeeperの感想・評価

2.0
過去観賞。