ちゅう

いつも2人でのちゅうのレビュー・感想・評価

いつも2人で(1967年製作の映画)
3.4
最近もっと映画を深く理解したいなーと思って映画の本を読んでいて、今はハリウッド白熱教室というのを読んでいます。

その中のプロットの構造の話で、この映画が取り上げられていたので観てみました。

この映画、時系列で話が進んでいかないで、いろんな時期の話が入り乱れて進んでいくんです。
初見では結構ごっちゃになってしまってわかりづらい部分があるんですけどね。

夫婦が二人で旅してるんですけど、出会いがあった旅、新婚の時の旅、夫婦の時の旅、子供も含めた家族の旅、離婚危機の時の旅、の5つの別々の時期の旅が交錯しながら、旅の始まりから終わりに向かって進んでいく。

こういうのを「コンテクスト構造」というんだそうです。

ちなみに事件の始まりから終わりを時系列に沿って描くのを「直線構造」といいます。
一番わかりやすいやつですね。

いい時もあれば悪い時もある。
それを夫婦二人の主観として、思い出として上手く表現されている。
思い出が二人の絆であることがよくわかる。
コンテクスト構造がそういう表現を可能にしているようです。


こういう構造の映画あまり観たことなかったので、新鮮で面白かったですね。

繋ぎ方が工夫されてるので、スムーズなんですけど、その分時期が変わったことに気づくのに時間がかかってしまうこともしばしば。

この分かり難さがコンテクスト構造がそんなに使われない要因の一つなんだろうと思います。

けれど、夫婦の関係の変化と変わらない気持ちはすごく伝わってきて切なかった。
好きな気持ちがあるのにすれ違っちゃっていがみあっちゃうやつ、わかります😭

最後の終わり方もハッピーエンドで良かった。


ちょっと古い映画というのもあり、大人の映画を観たなあと思いましたね😁
ちゅう

ちゅう