佐藤克巳

鏡山競艶録の佐藤克巳のレビュー・感想・評価

鏡山競艶録(1938年製作の映画)
3.5
新興京都作品と云えば現在の東映京都なので或いは大奥物の元祖かもしれないが、阪妻を売り出した寿々喜多呂九平監督の、島原大夫中村芳子の艶やかな立ち振舞いを堪能した。姫殺害を企み悪巧みをする大奥の局鈴木澄子派と、それに対立する御中臈森静子派の召使を中村が演じ、切腹して果てた森の無念を晴らし鈴木に取って代わる、女優だけの映画の珍品。
佐藤克巳

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