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SHOAH ショア
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『SHOAH ショア』に投稿された感想・評価

僕の前に立ちはだかっていて強大な壁映画、それは『ショア』
これまでは見る手段もほとんどなかったが今年つにリバイバル上映がなされた。
が、しかし迂闊に手が出せる代物じゃない。

昨日から公開された話題作は『ハッピーアワー』も317分という恐ろしい長尺だがこちとら570分じゃい!9時半じゃい!!

テレクラキャノンボール10時間バージョン!?あんなの楽しすぎて体感時間30分じゃないか!(盛ってます)
こちとら体感時間3日間じゃい!(盛ってます)

イメージフォーラムの上映の時も連日満席でオスギもプライベートで鑑賞してたらしい。9時間半オスギの隣だったら嫌だな。拷問だろうな。

今回の早稲田松竹のオールナイトももちろん完売。ピーコは来ていない。

どんな映画かと言えば、第二次世界大戦中、ナチス占領下で実行されたユダヤ人の強制収容、ホロコースト(大量虐殺)の当事者たちのインタビュー集なのである。
当事者とは大量虐殺の中で生き残った数少ないユダヤ人、加害者となる元ナチス、傍観者となる現地ポーランド人の3種類。
この一箇所からの視点でないちゃんそれぞれのインタビューをとっている構成はドキュメンタリーとしてすごく成立してます。素晴らしいと思います。

しかも制作時は戦後から35年~40年ほどしかたっていないのでまだ寿命的な意味合いでも生存者がたくさんいた頃だ。貴重な映像資料でしょう。

間に通訳を介するんですね。。ここ…うまくやれば、3時間くらい短縮できるんじゃ…いえ、何でもありません。こういう通訳を待つ時間も当事者の表情が伺えてよろしいじゃありませんか。。

やっぱり印象的なのは生き残ったユダヤ人でしょうか。

1人は当時13歳の少年で素晴らしい歌声の持ち主だった事からドイツ人達の手元に置かれドイツの歌をたくさん歌わされたらしい。インタビューには淡々と答えるものの普段は物静かそうでどこか寂しげだ。披露してくれた大人になったその歌声も寂しげ。

もうひとりのユダヤ人は終始笑顔でインタビューに応えていて、監督が笑顔の理由を尋ねると「泣けとでも?」と、やはり笑顔で答える。何だか 泣きながら当時の体験を語られるよりずっと重みがあるような気がしましたよ。きっとこの人も僕らには到底分からない恐ろしい体験をして自然と笑顔をデフォルトにしておかないと崩壊してしまうのではないか…そんな風に捉えられました。。

ナチス側が語ってた当時の虐殺の様子。ほとんどがガスによる虐殺で。その死体の山の下に血と人糞とウジ虫の湖が自然にできて、誰も片付けようとせずユダヤ人を使って処理しようとしても、それなら銃殺を選択するほど悲惨な光景だった…的なエピソードが強烈でした。。当たり前ですけど、どの話も生々しい。
監督さんは疑い深いのか、「トラックは何台!?」「トラックは何色!?」と細かくツッこんでくるのも印象的でした。

とまぁそんな感じの話を9時間半するワケですよ。
本当に貴重な映像集ですけど9時間半の対価として合ってるかと言われると正直どうだろうって思います。

こんな事言ったら監督さんに悪いですがコレをさらに誰かが2時間半くらいにまとめてくれた方が作品として世に出しやすい、敷居を低くしてみんなが見てもらえるんじゃないか、と勝手に思いましたよ。それくらい9時間半はあまりにも長すぎましたよ。。

斜め向かいの人が9時間半ずっとお菓子食べ続けてたのにも驚きましたよ!
第二次世界大戦時にナチスによって行われたホロコーストの全貌を追求するドキュメンタリー。
本作の監督のクロード・ランズマンが様々な立場の人をインタビューしていく。
全編4部構成で9時間半強の超大作。
製作は1985年と言う事もあって関係者がまだまだ存命で、証言は貴重なものだ。

インタビューした人は
収容所内で歌が上手いから死なずに済んだユダヤ人、
同胞が次々に殺されその遺体の処分をするユダヤ人、
言い逃れをするナチス関係者、
ユダヤ人を妬んでいるポーランド人、
ワルシャワのゲットーでレジスタンス活動をしていたユダヤ人。

思い出したくないというユダヤ人に半ば無理矢理だけど涙ながらの証言を聞くのは胸がよじられそうになるし、
薄っぺらい言い逃れをする偽善者のナチス関係者には攻撃的に食い下がる。
英語、ドイツ語、フランス語を操り、インタビュアーとしてもランズマン監督は素晴らしかった。

〜印象に残ったエピソード〜

トレブリンカ絶滅収容所でのガス殺は車の排気ガスによる一酸化中毒によるもの。
トレブリンカ絶滅収容所がベルトコンベヤー方式でアウシュビッツは殺人のファクトリー。

ガス室に送られる妻の髪を切る床屋仕事をする夫。

死体を埋めるがガスで膨張し、地面な波打つ状態。

ユダヤ人は金持ちとかキリストを殺したのはユダヤ人だとかポーランド人の差別意識。

ワルシャワのゲットーで
「あの人は生きているけど、今死にゆく人ですよ」と生死の生々しさ。

臭いの表現はホロコーストの映画を観るよりよりリアルに感じた。

「SHOAH ショア」とはヘブライ語のホロコーストの意味。
Osamu

Osamuの感想・評価

4.0
観た者に人間の怖ろしさを刻み込む映画。

「SHOAH」はヘブライ語で「破局」や「絶滅」を意味するそうです。

ナチスが行なったユダヤ人に対する絶滅政策に関わった人たちの証言を集めたドキュメンタリー。

この映画の意義は、悲惨な歴史を多角的で膨大な量の証言により記録したことですが、特に次の二点を明らかにしたことに意義を感じます。

①ジェノサイドの現場で行われていたことの詳細
②現場周辺の人たちの態度

①については、いかに効率的にユダヤ人を「処理」するかに神経を使っていたことが印象的でした。また、同胞のユダヤ人をガス室に導き死体を焼却炉に運ぶ役目を負わされたゾンダーコマンドが、収容所に送り込まれたユダヤ人たちの中に知り合いを見つけた時の話が怖ろしかったです。これから殺されることを伝えるべきか伝えないべきか…。

②に関して感じることが僕は多かったです。

もともとユダヤ人が多く住んでいた町の住民のポーランド人たちの話を聞いているときに違和感を感じました。身近で起きた狂った出来事に対してどこか他人事で、ユダヤ人に対する侮蔑のようなものを感じたのです。とても怖ろしいと思いました。

ユダヤ人を移送する鉄道の管理をする仕事をしていたドイツ人が、収容所で起きていたことを知らなかったと言い張りますが、そういうのに一番苛立ちを感じます。知らなかったとごまかす感覚が、悲劇を大きくしているような気がするのです。

彼らの発言に違和感を感じ、苛立ちましたが、彼らの中に自分自身の姿を見た気がします。その時その場所に自分がその立場にいたら、同じことをしたのではないでしょうか。

ジェノサイドは人間の本性が起こすものに違いありません。我々はその本性を自覚し、その本性の正体を理解しなければ、狂った出来事を繰り返してしまうのだと思います。

間違えなく、全人類が観るべき映画。

567分の大作を5回くらいに分けて観ました。時間的にもしんどかったですが、内容的にもかなりしんどいものでした。これを劇場で全編通しでご覧になった方を尊敬します。

厳選映画配信サイトBeautiesにて視聴。
https://beautiesweb.com/

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