碧

悲愁の碧のレビュー・感想・評価

悲愁(1979年製作の映画)
4.3
「情婦」が面白かったのでミステリアスな本作を選択。アンティークな余韻、くすんだ静かな世界に引き込まれた。

リゾート地の孤島の古びた石造りの館。雑然とした鄙びた商店街、色褪せたレトロな海の青としっくり馴染む。

年老いた往年の大女優フェドーラに、プロデューサーのバリー(ダッチ)はなんとかして映画出演を依頼しようとする。でも彼女は何かに怯えている。不気味な館の主の伯爵夫人とその侍女、用心棒にマッドドクター。衣装箪笥の引き出しの大量の手袋の秘密。

いくら演じるのが女優の仕事でも流石にそれは…と思うが、やはり精神は外見よりごまかせないのか。

ピーター・フォンダやマイケル・ヨークのカメオ出演も趣きがある。
碧