Maiko

踊る大紐育(ニューヨーク)のMaikoのレビュー・感想・評価

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良く言えば能天気、悪く言えば軽い。
そんな男たちが繰り広げるとある休日の一騒動。よくよく考えるとそれでいいの?!という部分がたくさんあるけれど、あっけらかんとしたミュージカルに仕立ててあるので笑いながら見られる。
コメディ寄りの演出も多く、声を上げて笑うこともしばしば。遊園地のシーン、最高だったな。

メイン6人がみんな素晴らしくて、わちゃわちゃしてるのをずっと見ていたい。ジーン・ケリーのダンスはやっぱり優雅だなぁ。フランク・シナトラが若くてびっくりしたし、アン・ミラーの足捌きに目が釘付け。
女性陣の衣装がどれも本当に素敵で溜息もの。クレアの緑のドレスと、アイビーの青緑のブラウスが特に好み。

映画ではバーンスタイン以外の作曲家も携わっているけど、バーンスタインが作曲したものは聞いててなんとなくわかる。既に個性が出来上がっている感じ。
アイビーが紹介文に合わせて踊るところや、ゲイビーが一日を振り返るシークエンスは、後の『巴里のアメリカ人』への影響を感じたりも。

ルーシーの描かれ方とか、今の時代ではなかなか問題ありだと思う一方、態度をちゃんと謝罪する場面があるので、ずるいと思いつつも嫌な気分をあまり引きずらずに済んで良かったです。こういうフォローをきちんと描くことは、大事な事。
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