ゆうすけ

踊る大紐育(ニューヨーク)のゆうすけのネタバレレビュー・内容・結末

3.3

このレビューはネタバレを含みます

ジーン・ケリー、フランク・シナトラというミュージカル映画の古典を語る上で欠かせない2人の共演。
3人の水兵が1日限りでニューヨークに寄港し、共に観光する女性を現地で得て楽しむという言ってみれば非常にくだらない内容です。

現代の価値観で言えば、フェミニズムやルッキズムの観点から叩かれそうな描写はいくつもありますが、まあこれは時代なのでね。

音楽が非常に楽しくて、3人がニューヨークに降り立った際に歌う「NewYork,NewYork」は耳に残って離れない程のキャッチーなメロディで、その他の曲でもタップダンスや男女6人揃ってエンパイアステートビルで歌う曲も楽しかったです。

おお、と思ったセリフがあります。ジーン・ケリー演じるゲイリーがミス・地下鉄のアイヴィとデートの待ち合わせ場所をエンパイアステートビルに決めた時、アイヴィが「高いところね」と言うと、ゲイリーが「そうでもないさ。雲の上にいる気分だからね」と返したところです。いやー、上手いこと言うなーと思いましたね。

話としては大して面白くないし、例えばアイヴィがゲイリーに口説かれるシーンなんかも「君を一日中探してたんだ」というストーカー丸出しのセリフにときめくアイヴィも訳がわからないし、警察に逮捕されかけた3人を女性3人が庇うシーンも理屈が無茶苦茶。
でもショーとしてみれば何となく楽しいし、それでいいんだと思います。

『ラ・ラ・ランド』(2016)でも水兵姿の人がチラッと映りますが、これは本作のオマージュだそうで、『踊る大捜査線』』シリーズのタイトルも本作のオマージュだそう。それだけ影響を与えている作品なんですね。
ゆうすけ

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