このレビューはネタバレを含みます
「所詮剣は武器か」で終わり。
恋のために死ねないが剣のためには死ねる男の葛藤の物語もこれにて終わり。
剣を仕事と置きかえれば自分は恋のために死ねる方だなと思った。
実際又八側の人間。愛欲に溺れる。溺れに溺れても緊張はする。最終的に綺麗な琵琶の音を奏でられれば良いのでは。
ちゃんとオババの物語にもなっているところが良い。殺されてもいない息子のために敵討ちに没頭する。でもなんだか嫌いになれない。キャラクターとしては強烈だが、時代を超えた普遍的な何かがある。
「たけぞー!負けるなよー!」
あれほど力強い声援もない。
前作の五条大橋もそうだが、一ヶ所キーになる場所を作ってそこに主要登場人物を集結させる演出上手いなと思った。3人出てくるだけでも複雑だと思うんだが、これだけ集めてシーンを作るってやっぱ演出家って凄い。