Jimmy

情無用の街のJimmyのレビュー・感想・評価

情無用の街(1948年製作の映画)
4.3
いわゆる潜入ものサスペンス映画であり、なかなか素晴らしいドキドキ感。
とりわけインパクト強烈なのが、映画『死の接吻』でデビューした直後のリチャード・ウィドマークの「いかにもワル!…という雰囲気の悪役ぶり」が光る。

この作品は、ギャング組織にFBI捜査官が潜入した実話に基づく、セミ・ドキュメンタリー的な描き方。冒頭、「出来る限りの再現を試みた。一部、FBI関係者も出演している」という説明書きが出る。

1940~50年代にはアメリカでギャング集団はけっこう存在したらしい。
そうしたギャングがレストランに強盗としてドカドカ入って、席を立った一般人女性を射殺する事件が発生。続いて、銀行強盗事件で強盗を阻止しようとする一般市民の男性も殺される事件も起こる。こうした事件が続いて、世間を震撼させたギャングのボスがリチャード・ウィドマーク。
そうしたギャング組織にFBIの腕利き捜査官(マーク・スティーヴンス)が潜入する。
一方で、ギャング組織も警察側にワイロをつかませて情報提供させている警官が居る。悪徳警官である。
この双方にスパイというべき潜入者がいることで「いつ、潜入者がばれるか?」が観ていて気になるのだが、これがハラハラドキドキさせてくれる楽しさ。
後年の香港映画『インファナル・アフェア』と同じ構図になる。

しかし、こうしたスリルをたっぷり感じさせてくれる映画、やっぱり面白くて、大好きである。
サスペンス映画好きは必見。
Jimmy

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