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“経営学入門”より ネオン太平記のmohedshotのレビュー・感想・評価

3.8
 あらゆる形態の風俗業は関西方面が発祥であると聞いた事があるが、今作を観てその根源及びその生々しい混沌のエネルギーを思い知らされた気がした。

小沢昭一のキャバレーオアシスのマネージャーのエゲツない愛嬌と闇雲なパワーと真摯なひたむきさ。互いに凌ぎを削り合う殺気立ったホステスたち。ライバル店同士の引き抜き合い。法律絡みの当局とのせめぎ合い。災難。災難。またも災難。だがしかしこれら全てをはっ倒して乗り越えようとする主人公の、最後には偉大さすら感じてしまう、底無しの欲望とバイタリティ。

友情出演の三国蓮太郎のホステス相手のムッツリアメーバ理論に笑い、渥美清のカマに笑い、野坂昭如の全く心の無い立板司会に爆笑する。友情とはいえ今見りゃメンツが凄すぎる。

エンディングのマラソン行列は節操のないこれぞ関西、ゲスの極みだが、丁度同時期に観たショーンペンのミルクのデモを彷彿させるとんでもないパワー。
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