ナツミオ

ブラックホーク・ダウンのナツミオのレビュー・感想・評価

ブラックホーク・ダウン(2001年製作の映画)
4.0
WOWOW録画鑑賞
エクステンデッド・カット版

“死者だけが戦争の終わりを見た“
 〜プラトン
“Only The Dead Have Seen The End of War.” Plato

史実に基づく作品

一度アップしたらアプリ不具合で書いたレビューが消えてしまった…ショック‼️‼️
今回初めてのアプリ不具合。気を取り直して、再レビュー。

過去数回鑑賞、DVD持ってます。
劇場公開版に7分半の映像を加えた完全版「スペシャル・エクステンデッド・カット」(152分)を初鑑賞。
どこが追加になったか⁇

監督は名匠リドリー・スコット。
1993年、アフリカ東部ソマリアで軍事作戦を展開したが、厳しい現実に直面する米軍兵たち。彼らの苦闘を、迫真の映像で綴った戦争映画の傑作。

受賞歴
第74回(2001)アカデミー賞編集賞「ピエトロ・スカリア」
第74回(2001)アカデミー賞音響賞

原題 『Black Hawk Down』

2001年米作品
監督・製作 リドリー・スコット
製作 ジェリー・ブラッカイマー
脚本 ケン・ノーラン スティーヴン・ザイリアン
音楽 リサ・ジェラード ハンス・ジマー
撮影 スラヴォミール・イジャック
出演 ジョシュ・ハートネット ユアン・マクレガー トム・サイズモア エリック・バナ ウィリアム・フィクトナー
ユエン・ブレムナー サム・シェパード 
オーランド・ブルーム トム・ハーディ 
ヒュー・ダンシー

翻訳者 松浦美奈

(WOWOW番組内容より)
1993年10月3日、ソマリアの軍事独裁政権を壊滅させるべく、アメリカ軍は精鋭兵士から成る特殊部隊を市街地に送り込むという奇襲作戦を敢行。予定では作戦は1時間で終了するはずだったが、敵の予想外の反撃を食らって米軍の最新鋭ヘリ“ブラックホーク”が撃墜され、エヴァースマン(ハートネット)、グライムス(マクレガー)らの若き兵士たちは、地獄の真っただ中に取り残されるはめとなる。群がる暴徒たちを相手に彼らは必死の防戦を試みるのだが……。

(WOWOW解説より)
1993年、軍事作戦でソマリアの地に乗り込んだ、米軍特殊部隊の精鋭兵士たち。
ところが敵の予想外の逆襲に遭ってしまい、彼らの楽勝という気分はたちまち消し飛び、やがて彼らは思いも寄らない地獄と直面するはめに……。

本作はソマリア内戦への超大国による介入とその失敗を描いたノンフィクション小説『ブラックホーク・ダウン アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録』(マーク・ボウデン著、日本版は伏見威蕃訳・早川書房刊)を映画化したもの。

実際に起きた惨劇を「ブレードランナー」「オデッセイ」の巨匠スコット監督は、多くのカットを複数のカメラで同時に撮影する迫真の演出を駆使し、ビビッドな描写を実現させた。
「パール・ハーバー」のジョシュ・ハートネット、「スター・ウォーズ」新3部作のユアン・マクレガーらの豪華競演も見もの。

「ブラックホーク」とは、米軍の汎用ヘリコプターUH-60 ブラックホークの強襲型、「MH-60L ブラックホーク」の事。(Wikipediaより)

緊張感が途切れず、観終わってどっと疲れが…
『1917 命をかけた伝令』(2019)と同じ戦場にいた感覚。

軍服、坊主頭、ヘルメットを被ると、誰が誰か⁇
そんな中でも、、、
過去鑑賞では気付かなかった、今では有名な俳優がゾロゾロ出ている‼️
また観るときに探す楽しみも⁈
しばらくは観ないけど…

今回は、カート・シュミッド衛生兵役、
ヒュー・ダンシー発見‼️
TVドラマ版『ハンニバル』シリーズのウィル役、若い‼️‼️

他にも、オーランド・ブルーム トム・ハーディらも出演。


【印象のシーン・セリフ】
ネタバレあり
・海岸沿いを飛ぶブラックホークの編隊。
 気分は、『地獄の黙示録』⁈
 脳内にワグナーが鳴り響く…

・兵士が、ライフルに弾をリロード(再装填)するときに、
 ”マガジン、トントン“する場面。
 給弾不良(ジャム)防止のため。
 こんな些細なシーンがリアリティを増しますネ〜

・2機目のブラックホーク墜落後、ヘリパイロット(ヘリパイ)、デュラント准尉救助を志願したデルタフォースのゴードンとシューハートの2人が圧倒的な数の民兵と戦うも戦死。
その後の場面は目を背けたくなる…

実際、このニュース映像が米国民に衝撃を与え、クリントン大統領はソマリアからの撤退を決断させた。
2人は死後、名誉勲章を授与。

・ヘリパイのデュラントは、辛うじて殺されず捕虜となる。家族の写真を見て死を覚悟するシーンに胸が詰まる。
11日後に解放。

・命からがら安全な基地に帰還し、疲れ切って座り込んでいるレンジャーのエヴァーズマン軍曹(ハートネット)に対し、デルタの"フート"ギブソン軍曹(バナ)が語る。

”故郷に帰ると… 皆が俺に聞く…
 「フート、なぜ戦うんだ?」
 「どうして?」
 「戦争ジャンキーなのか?」と…
 俺は何も答えない…
  連中にはわからないからさ…
 なぜ俺たちは戦うか?
  俺たちは仲間のために戦うんだ
   それだけさ…”


・エンドロールのテロップ
 “ソマリア人1000人以上
  米軍兵士19人が死亡した”
モヤモヤが残る。
実際は、ソマリア民兵と市民、併せて200〜500名が犠牲になった。
(Wikipediaより)

戦争映画の名作‼️‼️


【忘備録】
(キャスト)
・レンジャー第4チョーク班長マット・エヴァーズマン二等軍曹 Eversmann
- ジョシュ・ハートネット

・同ジョン・グライムズ特技下士官
Grimes
- ユアン・マクレガー

・車輌部隊指揮官ダニー・マクナイト中佐
McKnight
- トム・サイズモア

・デルタフォースの古参兵ノーマン"フート"ギブソン一等軍曹 Hoot
- エリック・バナ

・同上ジェフ・サンダーソン一等軍曹
Sanderson
- ウィリアム・フィクナー

・前線基地司令官ウィリアム・F・ガリソン少将 Garrison
- サム・シェパード

・レンジャー隊員トッド・ブラックバーン上等兵 Blackburn
- オーランド・ブルーム

・ショーン・ネルソン特技下士官
Nelson
- ユエン・ブレムナー

・ランス・トゥオンブリー特技下士官
Twombly
- トム・ハーディ

・スーパー64 パイロット、マイク・デュラント准尉 Durant
- ロン・エルダード

・スーパー61 パイロット、クリフ・"エルヴィス"・ウォルコット准尉
- ジェレミー・ピヴェン
戦死

・スーパー61 パイロット、マイク・ゴフィーナ准尉
- ボイド・ケストナー

・カート・シュミッド衛生兵 Schmid
- ヒュー・ダンシー

・ジョン・ビールズ中尉 Beales
- ヨアン・グリフィズ
登場シーンカット

・ジェフ・ストルッカー二等軍曹
- ブライアン・ヴァン・ホルト

・ジョン・ワッデル二等兵
- イアン・ヴァーゴ

・スコット・ギャレンタイン三等軍曹
- グレゴリー・スポールダー

・ロレンゾ・ルイス三等軍曹
- エンリケ・ムルシアーノ
戦死

・レンジャー地上部隊指揮官マイク・スティール大尉 Steele
- ジェイソン・アイザックス

・デルタフォースの狙撃兵ランディ・シュガート一等軍曹
- ジョニー・ストロング
戦死

・同上ゲイリー・ゴードン曹長
- ニコライ・コスター=ワルドー
戦死

・トム・マシューズ中佐
- グレン・モーシャワー

・オスマン・アット
- ジョージ・ハリス

・フィリンビ
- トレヴァ・エチエンヌ

・ゲイリー・ハレル中佐
- ジェリコ・イヴァネク

・ジョー・クリッブス中佐
- スティーブン・フォード

・マイク・カース特技兵
- ガブリエル・カソーズ

・ダニエル・ブッシュ一等軍曹
- リチャード・タイソン
戦死

・ドノヴァン・ブライリー准尉
- パベル・ボーカン
戦死

・ジェイミー・スミス伍長
- チャーリー・ホフハイマー
戦死

・エド・ユーレク二等軍曹
- トム・グアリー

・ドミニク・ピラ三等軍曹
- ダニー・ホック
戦死

・救難員ティモシー・A・ウィルキンソン
- タイ・バーレル

・クース
- ガブリエル・カソーズ

・ステファニー・シュガート(シュガートの妻)
- ジャニーナ・ファシオ
登場シーンカット


【アウトライン】ネタバレあり
・ソマリア派兵の経緯
1993年、国際世論におされた米軍は、民族紛争の続くソマリアへ派兵。

・アイリーン作戦
内戦を終結させようと、最大勢力ババルギディル族を率いて和平に反対するアイディード将軍の副官2名を捕らえるアイリーン作戦を立案。米軍特殊部隊は、首都モガディシュへ強襲し、当初、作戦は30分足らずで終了する予定だった。

・参加兵力
レンジャー、デルタフォース、航空部隊ナイトストーカーズなどで構成された約100名の特殊部隊。

・作戦の状況
強襲部隊は、MH-60 Lブラックホークなどで標的がいると思われるオリンピック・ホテル周辺にヘリより降下し、標的の副官2名を含むアイディードの幹部10数名の拘束に成功。
装甲車両などで構成された地上部隊とも合流し、あとは撤収を残すだけとなった。

・ブラックホーク・ダウン
アイディード将軍派の民兵の放ったRPG-7(携帯型地対空兵器)により、第160特殊作戦航空連隊に所属する2機のMH-60Lブラックホークが撃墜される。

・救出作戦
「仲間は決して見捨てない」をモットーとする米軍は、ブラックホークの機内に残されているかもしれない生存者を救うため、作戦変更を余儀なくされる。

非常に高い戦闘技術を持ち、ヘリからの航空支援も受ける米軍部隊だが、損害を顧みず次々と現れては襲ってくる民兵を相手にするうちに、徐々に死傷者を増やしていく。

ヘリ墜落地点へ向かおうとする車両部隊は、民兵の攻撃やバリケードなどにより移動を妨害され、死傷者の増加により、一時撤退を余儀なくされる。徒歩で救援に向かった部隊も民兵に抱囲され、身動きが取れなくなってしまう。

敵に包囲された場所への、ヘリからのさらなる降下は危険すぎると司令官ウィリアム・F・ガリソン少将は反対。

・デルタフォース隊員2名による救出劇
ゲーリー・ゴードン曹長
ランディ・シュガート一等軍曹

仲間の救出許可を要請し、ヘリ墜落地点のひとつへ降下。
負傷によりヘリの中で身動きが取れなくなっていたヘリパイのマイク・デュラント准尉を引きずり出す。
だが大挙して押し寄せてくる民兵の前に、善戦虚しくシュガートとゴードンは戦死、デュラントは捕虜となる。

・車両部隊による救出作戦
一時基地へ撤退した車両部隊は再編成を行い、再度救出へと出発。

・国連軍部隊の救援
やがて敵中で身動きができなくなっていた米地上部隊のもとに、米第10山岳師団、マレーシア軍、パキスタン軍などで編成された、戦車を含む国連部隊が救援に到着。

・「誰一人残すな」
ガリソン少将の言により、ヘリの中で残骸に挟まれ搬出が困難になっていた米軍兵士の遺体も収容させ、それが終わる頃には夜が明けていた。

・レンジャー部隊、徒歩での脱出
遺体の収容と部隊の合流が終わったが、装甲車両の搭載容量に空きがないため、一部の米レンジャー部隊兵士は国連軍装甲車の後ろを徒歩でついていくことになる。

だが装甲車は、どんどん速度を上げて走り去り、置いて行かれたレンジャー部隊は、ひたすら自らの足で走り続けて戦闘地域を脱出、

やがて反アイディード派民間人の歓声による歓迎を受けつつ、国連軍が拠点としているパキスタン・スタジアムへと無事に辿りつく。

・エンドロール
後にデュラントが釈放された。

シュガートとゴードンの2名に名誉勲章が授与されたこと。

クリントン大統領(当時)がソマリアからの撤退を決めたこと。

この作戦で戦死した米軍兵士19名の名前が挙げられている。
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