イチロヲ

宇宙の7人のイチロヲのレビュー・感想・評価

宇宙の7人(1980年製作の映画)
3.5
平和主義の惑星で暮らしていた青年が、7人の勇敢な宇宙戦士を仲間に引き入れながら、宇宙征服を企む独裁者に戦いを挑んでいく。黒澤明監督「七人の侍」をベースにしている、SFアクション映画。ロジャー・コーマンが製作総指揮を務めている。

特撮を担当しているのは、監督デビュー以前のジェームズ・キャメロン。「スターウォーズ」「スター・トレック」という食材を、独自の感受性でチャンポン鍋にしており、B級グルメ的なSF映像世界を完成させている。

登場人物の魅力が絶望的なほど薄いが、場面転換がとても早く、色々なシチュエーションを矢継ぎ早に見せてくれるので、それなりのインパクトを得ることができる。とりわけ、役者陣によるアンドロイド演技が堂に入っており、素直に感心させられる。

「宇宙からのメッセージ」と併せて、スターウォーズに追いつけなかった珍味的価値を見いだすべき作品。仲間を一人ずつ失っていくドラマティックな展開は、(笑い泣きという意味で)涙なしでは見られない。
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